2014/01/26

「正しい集中」 と 「間違った集中」



「正しい集中」  とは、


意識がしっかりとはたらき、
気づいている状態で、
ひとつの対象に集中することです。

気づき  と  明晰な理解 〔*sati , sampajanna〕 

はたらいていること、
これが  「正しい集中」  (禅定・正定) の特徴 です。
外の世界には 気づかないかもしれません。
でも、禅定に入っているあいだ、
「心で何が起こっているか」  ということには 正しく気づいているのです。

「間違った集中」 (邪定)とは、


気づきがない状態で、対象に夢中になること です。
これは 危険です。 
対象に 執着し、しがみつく可能性があるからです。

ですから、もし 「間違った集中」 をしていることに気づいたら、

できるだけ早く、そこから出るようにしてください。
その状態は魅力的なもので、心は簡単に依存してしまいますから。


正しい禅定 とは、


多くの善の心が調和して、一緒にはたらいている バランスのとれた状態です。
調和しているとき、心は落ち着き、リラックスし、静かで、おだやかです。
このとき、「気づき」 「精進」 「集中」 「理解」 が統合されて はたらいています。
善の機能が すべて 協力しあって はたらいているのです。
これが、正しい禅定の状態なのです。

バンテ ・ ヘーネポラ ・ グナラタナ著


マインドフルネスを越えて-集中と気づきの正しい実践』




2014/01/12

気づき


誰でもときどき、自分を 「怒らせようとする人」 に出会うものです。


気づき(マインドフルネス) がなければ、自動的に 怒りや憎しみで反応してしまうでしょう。


『マインドフルネスを越えて』バンテ・グナラタナ著/出村佳子訳


気づき(マインドフルネス)があるなら、
他人の言葉や行動にたいして 自分がどのように反応しているのかを観察することができます。

坐って瞑想しているときのように、

欲や怒りが生まれるのを観察することができるのです。

気づき は、悪い行為にたいするセーフティネットのようなものです。

気づき があるとき、感情に押し流されることはありません。
他人の非難にたいして
クセや反応で応じるのではなく、
智慧と慈悲をもって 対応することができるのです。



バンテ ・ ヘーネポラ ・ グナラタナ著

マインドフルネスを越えて-集中と気づきの正しい実践』