2018/05/20

道を歩む人の注意項目3


Tena muhuttaṃgantvā dakkhissasi mahantaṃninnaṃpallala,
tena muhuttaṃgaccha,

それによってしばらく行けば、大きな深い沼を見るでしょう。
それによってしばらく行きなさい。

「大きな深い沼」とは、諸々の欲のことです。

ena muhuttaṃgantvā dakkhissasi sobbhaṃ papātaṃ.
tena muhuttaṃgaccha.
 
それによってしばらく行けば、深い懸崖を見るでしょう。
それによってしばらく行きなさい。

「深い懸崖」とは、忿悩(kodhūpāyāsa)です。
kodhūpāyāsa の kodha は腹が立って怒ること。
Ūpāyāsa は怒りが粘りついてなかなか捨てられない気持ちのことです。
考えては怒り、また考えては怒ることです。
最初に爆発して怒って、それから粘っこく怒りが残っているなら、それはūpāyāsaです。

Tena muhuttaṃgantvā dakkhissasi samaṃ
bhumibhāgaṃramaṇīyaṃ.

それによってしばらく行けば、
平穏で安楽な地域を見るでしょう。

「平穏で安楽な地域」とは、涅槃です。

Abhirama tissa, abhirama tissa,
ahamovādena ahamanuggahena ahamanusāsanīyāti,

ティッサよ、大いに喜びなさい。ティッサよ、大いに喜びなさい。
私は教示します。私は摂受します。私は教誡します。

Ahamovādenaは、あなたに助言しますという意味。
Ahamanuggahenaは、私はあなたをガイドし、応援して、サポートしますという意味。
Ahamanusāsanīyāは、次はこうしなさい、次はこうしなさい、と先の先まで案内しますということです。

だから喜んでください。私がついていますよと、ブッダはおっしゃるのです。
ブッダの偉大な応援によって、ティッサ長老はスランプを破るのです。


SN 22.84: Tissasuttam 

Patipada 根本仏教講義 6月号より

2018/05/01

『Patipadā』2018年5月号(May)


『Patipadā』2018年5月号:翻訳
QandA「痛みの感覚」
バンテ・H・グナラタナ
Bhante H Gunaratana
 

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根本仏教講義:修行者のスランプ(10)
こころは常に揺らぐ:Tissa Suttam
A. スマナサーラ長老


Sabbe sattā bhavantu sukhitattā