2026/11/01

外に投影されたこころの世界『正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① 』より


 

音楽を聴いたとき、みなさんはどんな気持ちになりますか?

楽しいですか? 落ち着きますか? 元気になりますか? それとも眠くなりますか?


人によって音楽にたいする感情はさまざまです。


音楽が好きな人は、楽しくなるかもしれません。

苦手な人は、不快になるかもしれません。

音楽で癒される人は、落ち着くかもしれません。

聴くと勇気がわいてくる人は、元気になるかもしれません。

音楽に興味がない人は、眠くなるかもしれません。

同じ音楽を聴いても、感じ方は人それぞれです。


なぜでしょうか?


それは、音楽にたいする好みや関心が違うからです。

人は自分の内なるこころの世界を外に投影して、その投影された世界を見ています。

さらには、それがほんとうの世界だと思い込んでいるのです。


この投影された世界は「自分ひとりだけの世界」であって、他人と完全に共有することはできません。


なぜなら、他人はその人自身の内なるこころの世界を投影し、それが真実だと思っているのですから――。


このように私たちは同じ世界に住んでいながらも、異なる世界を感じ、それぞれの見方を持って生きているのです。

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① チャンディマ長老
正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉
ありのままに見る智慧―八正道 ①

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】

Sabbe sattā bhavantu sukhitattā

2026/10/17

自分への思いやり『自己愛から慈しみへ、我から無我へ:マッリカー経』より

   

『第2章 「自己への慈しみ」を育てる5つのステップ』より


1.自分を思いやる


1番目は、自分を思いやることです。

みなさんは自分を思いやることなく、他人を思いやろうとしていませんか? 自分にやさしくすることなく、他人にやさしくしようとしていませんか?


それはあまり実践的ではないかもしれません。

先ほども申しましたように、自分への思いやりは、他人を思いやる基盤になります。

そこが欠けていると、土台が脆くて不安定ですから、ちょっとしたことで崩れてしまい、結局、疲れ果ててしまう可能性があるのです。


したがって、まず自分をいたわり、自分にやさしくすることから始めましょう。

自分がやさしさを必要としていることを思い起こすのです。


自分を思いやれば思いやるほど、土台が安定し、心が落ち着いていきます。

リラックスし、他の生命にもやさしくできるようになるでしょう。

『自己愛から慈しみへ、我から無我へ:マッリカー経』より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】


Sabbe Sattā Bhavantu Sukhitattā


2026/10/10

苦しみを解き放つ:『身体の苦しみの手放しかた:輪廻からの解放へ』より

 

「第4章 互いに依存し合う心と身体」より

ブッダは、身体の苦しみから逃れることができる、と説かれました。


実際のところ、身体から物理的に逃げることはできません。
また、身体を洗ったり浄めたりしても、身体の苦しみから逃れることはできません。


身体の苦しみから逃れるためには、
まず身体とは本来どのようなものか、どのように成り立っているのか、
「私」と呼ばれるものがどのように構成されて働いているのか、
ということを観察して、理解しなければならないのです。


さらに、心を清らかにする必要があります。

身体への執着を手放し、怨みや欲、貪りなど煩悩を取り除き、
渇愛を根こそぎ断ち切らなければならないのです。


このようにすれば、身体の苦しみだけでなく、心の苦しみ、
そして輪廻のあらゆる苦しみから脱出する
ことができるでしょう。


『身体の苦しみの手放しかた:輪廻からの解放へ
Nandivisāla Sutta(ナンディウィサーラ経)』より

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)

Sabbe sattā bhavantu sukhitattā