2019/10/13

『幸せへの鍵:慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』


慈経ーブッダが教えた慈悲と善行為
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老 著


謙虚さ、柔和さ、正直さ――幸せになるために、私たちが身につけるべき「15の善い習慣」とは?
身 口 意を清らかにする「10の善い行為」とは?


慈経には、謙虚さや柔和さ、正直さ、誠実さ、素直さなど、人として身につけるべき基本的な性質が説かれています。どれも、人が幸せに生きるために欠かせないことばかりです。

その清らかな性質を習慣にし、身につけることによって、「10の善行為(十善dasa-kusala)」の実践が、スムーズに進んでいきます。「善行為」をすればするほど、身・口・意の行為が清らかになり、悩み苦しみが消えていくのです。
人生は好転し、やがて究極の幸福である涅槃に達するでしょう。(本文より)


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目 次】

はじめに――善習慣と善行為

第1章 幸せをつくる「15の善い習慣」

■ 善い習慣が善い性格をつくる
  ・「善い習慣」と「悪い習慣」
■ 『慈経』は、ここから始まる
■ ブッダが説いた「15の善い習慣」
 1 能力がある
  ・身体のスキル
  ・のスキル―四梵住
    ①慈(mettā:メッター)
    ②悲(karuṇā:カルナー)
    ③喜(muditā:ムディター)
    ④捨(upekkhā:ウペッカー)
 2 道徳的にまっすぐ
 3 正直で誠実  
  ・インテグリティを高める
 4 アドバイスされやすい
  ・善い人に心をひらく
 5 心の柔和さ
  ・変化にたいする対応力
 6 謙虚さ
 7 足ることを知る
  ・「ないもの探し」をやめる
  ・充実感をベースにした生き方
 8 シンプルで養いやすい
  ・おおらかな心で
 9 忙しくしすぎない
  ・頭のなかもシンプルに
 10 簡素な生活
  ・執着せず、軽やかに
 11 感覚器官を落ち着かせる
 12 賢明さ
 13 高ぶらない
 14 在家に執着しない
 15 智慧ある人が批判するどんな小さな悪事もしない

第2章 身・口・意を清らかにする「10の善行為」

 ■ 善行為(kusala)とは何か?
 ■ 大切なのは日常生活での実践

▶「身体(身)」で実践する善行為

 1 生きものを殺さない
 2 与えられていないものを取らない
  ・時間の泥棒
 3 淫らな行為をしない
  ・「眼耳鼻舌身意」を使って何をするか?
  ・「楽」のリミットを知る
  ・食べる量と質と頻度

▶「言葉(口)」で実践する善行為

 4 嘘をつかない
  ・真実を伝えるタイミング
 5 人の仲を裂く言葉を言わない
  ・陰のない明るい言葉
 6 人を害する粗暴な言葉を使わない
 7 うわさ話・無駄話をしない

▶「心(意)」で実践する善行為

 8 過度な欲を抱かない
  ・羨望と嫉妬の違い
 9 過度な怒りを抱かない
  ・ネット上での怒り
 10 邪見(誤った見解)を持たない
 ■ 「10の善行為」のまとめ

第3章 2つの両輪で、心は見事に清らかになる

訳者あとがき——「Q&A」から




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【著者プロフィール】

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老

Ven. Dr. Chandima Gangodawila

テーラワーダ仏教長老。
2008年、スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で、学士号(優等学位)を取得。人文社会科学部において、最優秀者賞を受賞。2015年、博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、さらにヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、カナダのオタワ・テーラワーダ・ブッディストヴィハーラに在住。カナダを中心に、イギリスのケンブリッジ大学、アメリカ、マレーシア、タイ、スリランカの大学や寺院で、講義や法話をおこなっている。
著書に『妄想の対処法:マドゥピンディカ・スッタ(蜜丸経)』『業(カルマ)は直線ではないー生き方を変えられるのは、いま:マハーカンマヴィバンガ・スッタ(大業分別経)』(Sukhi Hotu)、英語の著書や論文に“A Critical appraisal of the contribution of Germany and France to Sanskrit studies”, “An Annotated Translation Into English Of Ratnamālāvadāna With A Critical Introduction”などがある。
「Authentic Buddhism」(YouTubeチャンネル)でも、ブッダの教えを伝え続けている。
https://www.youtube.com/AuthenticBuddhism


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