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2024/01/12

外に投影されたこころの世界│『正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① 』


外に投影されたこころの世界


この点について、もう少し説明いたしましょう。

私たちは同じものを見ているのに、なぜ違う世界を感じるのでしょうか?
同じ音を聞いているのに、なぜ違う印象を受けるのでしょうか?




それは、私たちのこころや身体、知識、経験、価値観が違うからです。個々の感覚、経験、考え方によって、ものごとのとらえ方が異なるのです。


たとえばバラの花を見たとき、あなたはどんな気持ちになりますか?

嬉しいですか? 悲しいですか? 美しいと感じますか? イヤだと感じますか? それとも何も感じませんか? 


人によってバラの花にたいする気持ちはさまざまです。それはバラの花が、あなたにとってどんな意味や価値観を持つかによって決まります。

バラの花が好きな人は、喜びを感じるかもしれません。嫌いな人は、イライラするかもしれません。トゲに刺さってケガをしたことがある人は、嫌悪感を持つかもしれません。バラの花に興味がない人は、何も感じないかもしれません。


このように、同じものを見ても感じ方やとらえ方、見方は人それぞれです。バラの花にたいする気持ちや感情が異なるからです。ですから同じものを見ても、それぞれ見方は違うのです。


第2章 なぜ、ありのままに見られないのか? より

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉
ありのままに見る智慧―八正道 ①

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① チャンディマ長老

2024/01/08

はじめに:りんごは赤い?│『正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① 』


あなたは「自分の見方が正しい」と思いますか?


たとえば、あなたは「りんごが赤い」と思っています。でも、となりの人は「りんごは青い」と言っています。

あなたは自分の見方が正しいと思いますか? となりの人の見方が正しいと思いますか?

それとも、どちらも正しいと思いますか? 間違っていると思いますか? 

自分の見方が他人の見方と違うとき、どう感じますか? 

正しい見方――正見――とは、どのようなものでしょうか?

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ① チャンディマ長老


この本では、正しい見方「正見」について学んでいきます。「正見」を理解するために、主に以下のポイントをお話いたします。


まず、「正見とは何か」についてお話します。正見とは、ものごとの本質や真理をあるがままに見ることです。この正見によって、苦しみから解放されることができるのです。


それから、「正見をさまたげるもの――〈見〉と〈邪見〉」について解説します。正見をさまたげるものとはどのようなものでしょうか?

それには偏見や先入観、主観などがあります。これは自分の経験や知識、感情、欲、希望、願望、好き嫌いなどによって、ものごとを判断したり決めつけたりすることです。この「見」や「邪見」があることで、ものごとの本質や真理が見えなくなり、誤った見方をしてしまうのです。


最後に、「正見を育てる方法」についてお話いたします。

実際に実践することにより、偏見や先入観、主観(邪見)が少しずつ取り除かれ、ものごとの本質や真理を見抜けるようになっていくでしょう。


それでは、一緒に学んでいきましょう。

 

「はじめに:りんごは赤い?」より


正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉
ありのままに見る智慧―八正道 ①

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ①  ありのままに見る智慧│チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】

2024/01/06

【新刊】正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉―八正道 ①

 

苦しみから解き放たれる道「八正道」の要となる「正見(正しい見方)」とは?

・正見とはどのようなものか?
・正見を妨げているものは何か?
・正見の育て方

正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉― 八正道 ①』
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老〔著〕出村佳子〔訳〕

新刊(電子書籍が刊行されました。よろしければ、ぜひご一読ください。


◇ ◇ ◇ ◇ 

 目 次


   はじめに りんごは赤い?


 第1章 苦しみから解放される道「八正道」

4つの真理が教えてくれること

8つの正しい道――八正道

中 道

「正見」の2つの役割

 

 第2章 なぜ、ありのままに見られないのか?

外に投影されたこころの世界

ありのままに見るために欠かせないこと

 

 第3章 見方はどのように生まれるのか?

見方が苦しみを生み出すプロセス

落ち着きのこころ「ウペッカー」

 

 第4章 正見とは?

太陽のように明るく照らす「正見」

「正見」は八正道のタネ

誤った見方に気づく

 

 第5章 進むべき道を示す地図とコンパス

見方を超える「No views」

歪んだ認知から離れる

「道」を歩むために――正しい判断力

なぜ、見方に執着してしまうのか?

 

 第6章 苦しみを引き起こす「邪見」

常住論と断滅論

62種の邪見

6人の思想家たち

 

 第7章 正見の実践

   ①10項目の正見

   ②四聖諦の正見

   因果法則としての四聖諦


 第8章 正見は八正道のかなめ

   他の道をサポートする正見

   見方への執着を捨てれば、苦しみはない

   「善」のほうへ

 

 おわりに 智慧の眼で見る


 著者紹介


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

12歳のとき出家。スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で学士号(優等学位)を取得。最優秀賞受賞。博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、ヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、欧米、マレーシア、シンガポール、タイ、インド、スリランカの大学や寺院で、講演や法話をおこなう。
日本でもオンライン法話会や瞑想会を開催。
タイ国立マハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学発行『国際仏教ジャーナル誌』の英語エディター。

◎ブログ:Paṭisota ▸ https://patisota.blogspot.com
◎法 話:Youtube Channel ▸ https://www.youtube.com/patisota
オンライン法話会&書籍 ▸ https://sukhi-hotu.blogspot.com/2019/07/ven-chandima.html



正見〈正しい見方:Sammā Diṭṭhi〉
ありのままに見る智慧―八正道 ① 




2023/08/05

【新刊】喜び〈Mudita〉 ー 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放し方


ブッダが教えた「喜びのこころ」とは?

(電子書籍が刊行されました。

喜びと充実感がこころに広がりますように😊🙏

よろしければ、ぜひご一読ください。





あなたは、他人の幸せや成功を素直に喜べますか?
もしそうだとしたら、あなたは幸せな人です。

しかし一般的に、多くの人は周りの人の幸せを見ると、どこかで嫉妬や不満、いらだちを感じてしまうものです。これは誰のこころにも潜んでいる苦しみをもたらすネガティブな感情です。

 

嫉妬は、自分のこころを貧しくし、不安や恨みを引き起こします。人間関係は悪くなり、対立や孤立が生まれます。嫉妬は苦しみを生み出すのです。

 

一方、他人の幸せを喜ぶことは、自分のこころを豊かにし、感謝や慈悲の気持ちを育てます。人間関係も良好になり、信頼や協力が生まれます。当然ストレスや不安は減っていくでしょう。

 

この本では、ブッダが教えた喜びの育て方嫉妬の対処法実践するためのヒントをわかりやすく紹介しています。

自分に合うものを選び、できるところから実践してみるとよいでしょう。

 

こころにわき起こってくる嫉妬に上手に対処し、喜び(muditā)を育てることによって、こころに穏やかさが広がるのが実感できるでしょう。 


「他人の幸せを喜べば、自分も幸せになる」――この本が、そんなシンプルで深い智慧を見いだす1冊になれば幸いです。

 

 (「はじめに:ブッダが教えた喜び〈muditā〉」より)

 

目 次


はじめに ブッダが教えた喜び〈muditā〉


第1章 幸せをもたらす4つのこころ


第2章 2つの喜び

ピーティ(pīti)

ムディター(muditā)


第3章 他者の幸せを喜ぶ「ムディター」

人の幸せを喜べない?

なぜ、ムディターを育てるのか?


第4章 喜びを奪う嫉妬

嫉妬は怒りの仲間

なぜ、嫉妬が生まれるのか?

嫉妬は似たもの同士のあいだで生まれる

嫉妬の2つの顔


第5章 嫉妬への3つの対処法

1 正見で「業(kamma)」を理解する

2 人は皆それぞれ――長所を活かす

3 嫉妬を手放す4つのステップ


第6章 喜び(ムディター)の瞑想

基準点は「自分」

喜び(ムディター)の瞑想対象は?

ライバルの成功を喜ぶと、こころがラクになる


第7章 喜びを感じる練習――日常生活の中で

自分には見えないところ

小さな喜びを見つける

他人の人生を基準にしない

人間性を高める材料


おわりに:他者の幸せを願う智慧


著者紹介


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

12歳のとき出家。スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で学士号(優等学位)を取得。最優秀賞受賞。博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、ヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、欧米、マレーシア、シンガポール、タイ、インド、スリランカの大学や寺院で、講演や法話をおこなう。
日本でもオンライン法話会や瞑想会を開催。
タイ国立マハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学発行『国際仏教ジャーナル誌』(査読付き)の英語エディター。

◎ブログ:Paṭisota ▸ https://patisota.blogspot.com
◎法 話:Youtube Channel ▸ https://www.youtube.com/patisota
オンライン法話会&書籍 ▸ https://sukhi-hotu.blogspot.com/2019/07/ven-chandima.html







2023/05/24

『ヴィパッサナー瞑想の教科書:マインドフルネス 気づきの瞑想』新装版で再刊!

   


拙訳書刊行のお知らせです。

ヴィパッサナー瞑想の教科書:マインドフルネス 気づきの瞑想

 バンテ・ヘーネポラ・グナラタナ【著】 出村佳子【

が徳間書店より、新装版で再刊されます


ヴィパッサナー瞑想の実践入門書として、

米国で出版されて以来、20年以上にわたって読みつがれ、

世界24カ国語に翻訳されているベスト & ロングセラー。


仏教の知識がなくともわかる平易な言葉で、

ヴィパッサナーを実践するために必要な情報を余すところなく伝えるものです。


ジョン・カバット・ジン(マサチューセッツ大学医学部名誉教授)や

ラリー・ローゼンバーグなど多くの瞑想指導者、実践者が絶賛する名著。


『マインドフルネス:気づきの瞑想』(サンガ/絶版)の訳を見直し、

再刊行するものです。


ヴィパッサナー瞑想に興味を持ったら、まずは手にしてほしい一冊です。

(紹介文より)


よろしければ、書店等でお手に取っていただければ幸いです。


・・・・・・・・・・・・・・・


バンテ・ヘーネポラ・グナラタナ

12歳のときスリランカのマランデニアで出家。1947年、20歳のときキャンディで具足戒を受けて正式な僧侶(比丘)になる。ガンパハのヴィディヤセーカラ・ジュニアカレジ、ケラニアのヴィディヤランカーラ・カレジ、コロンボのブッディスト・ミッショナリー・カレジを卒業。その後インドに渡り、マハーボーディ・ソサエティで5年間伝道活動。1973年から1988年までアメリカ大学で仏教僧として務める。アメリカ大学で哲学博士号取得。1982年、ウェストバージニア州(シェナンドーバレー近郊)の森林に僧院と瞑想センター「バーワナー・ソサエティ」をマシュー・フリックステインと共に設立。



生きとし生けるものが幸せでありますように



2022/04/10

こころの栄養 ―5つの蓋と7つの悟りの要素〈五蓋と七覚支〉:ありのままに見る智慧


心にとって何が〈栄養〉になり、何が〈害〉になるのか?
心に何を摂り入れ、何を避けるべきか?
生き方を、みずから清らかに創造していく智慧



私たちが毎日食べている食べ物には、身体を健康にする栄養もあれば、健康を害し、病気を招く食べ物もあります。

心も同じです。心を育て、幸せにする栄養もあれば、心を害し、苦しみをもたらす毒もあるのです。

そこで、「何を摂り、何を摂らないか」「何を食べ、何を食べないか」ということが重要になります。

ブッダが教えた「心に摂り入れるべき栄養」を理解することで、私たちは自分の生き方を清らかに創造していくことができるのです。

(本文より)

2021/05/08

セルフケア:ブッダが教えた〈心〉と〈言葉〉と〈身体〉のととのえ方

 


セルフケア:ブッダが教えた〈心〉と〈言葉〉と〈身体〉のととのえ方
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】
が刊行されました。
よろしければ、どうぞご一読ください。


悩みや苦しみ、ストレスから解放されるために、本当に必要なことは何か?

ブッダは、日常生活でできる〈心〉と〈言葉〉と〈身体〉のととのえ方を教えられました。これを理解し、実践することで、心は軽くなり、幸せになっていくでしょう。


目 次

はじめに:ブッダが教えた「自分と他者のまもり方」

思いやり


第1章 まもられている人・まもられていない人

まもられていない人
まもられている人
そのとおりです! ブッダの承認
・気づきのチカラ
・24時間/365日のプロセス


第2章 ブッダが教えた「セルフケア」とは?

◇ 心〈思考〉のケア

「欲」から心をまもる
「怒り」から心をまもる
「邪見」から心をまもる


◇ 口〈言葉〉のケア

「ウソ」から言葉をまもる
「悪口」から言葉をまもる
「傷つける言葉」から言葉をまもる
「むだ話」から言葉をまもる


◇ 身体〈行動〉のケア

「いのちを奪う行為」から行動をまもる
「取る行為」から行動をまもる
「みだらな行為」から行動をまもる


◇ 一切処のケア


第3章 依存しあう「心」と「身体」

「自己」の本当の姿

Attarakkhita Sutta(自らまもる経)

著者紹介


■著者紹介

テーラワーダ仏教長老。スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で、学士号(優等学位)を取得。最優秀賞。博士号を取得。カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、さらにヴィクトリア大学で教鞭を執る。現在、カナダのオタワ・テーラワーダ・ブッディストヴィハーラに在住。カナダを中心に、イギリス、アメリカ、マレーシア、タイ、スリランカの大学や寺院で、講義や法話をおこなっている。

2021/01/15

身体の苦しみの手放しかた:輪廻からの解放へ:「ナンディウィサーラ経」


老いや病気、痛み、死など、さまざまな苦しみをもたらす私たちの身体。その苦しみを乗り越える方法とは?

身体を有効に使い、苦しみを解き放つ〈気づき〉と〈智慧〉の実践。


『身体の苦しみの手放しかた:輪廻からの解放へ:ナンディウィサーラ経』チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)が出版されました。


身体があるかぎり、老いや病は私たちにいつでもつきまとい、苦しみをもたらします。

どんな人も、1日1日歳をとり、「老い」ていきます。

かぜをひいたり、熱が出たり、あちこち痛んだりなど「病気」になることもあります。ケガをすることもあります。

最終的に、身体は壊れます。心臓が止まり、呼吸が止まり、機能がすべて停止します。これが、「死」というものです。

老いて、病気になり、死を避けることは、だれにもできません。これらはどこから生じるのでしょうか?

身体です。すべて身体から生じるのです。

では、この身体とどのようにつきあっていけばよいのでしょうか? 身体がもたらす苦しみから逃れることはできるのでしょうか?(本文より) 


 ■ 目 次 


はじめに 「老い・病気・死」をもたらすもの


第1章 どうすれば、身体の苦しみから逃れられるのか?:ナンディウィサーラ神の問い

身体の「4つの車輪」

身体の「9つの門」

欲に結ばれている

泥土から生じた身体

どうすれば、ここから脱出できるのか?


第2章 苦しみからの脱出

綱と革紐を断ち切る

欲と貪りを断ち切る

渇愛を根もとから引き抜く

苦しみから脱出できる


第3章 身体の苦しみの手放しかた:仏教の「身体へのアプローチ」

身体への執着から離れる

身体を有効に使う

身体を「気づき」の対象にする


第4章 互いに依存し合う「心」と「身体」

心と身体(五蘊)のはたらき

身体の苦しみを解き放つ


Nandivisāla Sutta (ナンディウィサーラ経)

著者紹介


■著者紹介

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

プロフィールと書籍はこちら(画像クリック)でご覧いただけます。


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老の電子書籍「Sukhi Hotu出版」

※本書は、2020年2月17日にカナダのオタワで開催された、チャンディマ・ガンゴダウィラ長老による法話 「Releasing the Rebirth Body (yātrā): A Guide to Buddhist Soteriology | Nandivisāla Sutta」の日本語訳(初出『Patipadā パティパダー』誌、2020年6月号から9月号連載)に、カルガリーで開催された法話「The Four Applications of Mindfulness (Satipaṭṭhāna) 」をあわせ、新たな一冊として翻訳刊行したものです。



2020/12/08

SELF-COMPASSION: How to Tame Your Inner Critic and Amplify Your Spiritual Health






■ Contents

Acknowledgements
List of Abbreviations
Introduction


Part 1 What Is Self-Compassion?

Mallikā Sutta

Who Do You Love More?

Those Who Love Themselves

Do Not Harm Others

  1.  Being True to Yourself
  2.  Turn Your Attention from Yourself to Others
  3.  Shift from Self-Compassion to the Compassion for Others

The Golden Rule of Buddhism


Part 2 Five Steps to Cultivate

Self-Compassion

  • Be Compassionate to Yourself
  • Choose Loving-Kindness, Not Anger
  • Stop Comparing Yourself to Others
  • Be Positive
  • Keep Your Meditation Practice on Track


Part 3 Empathy


Part 4 From Self (attā) to Non-Self (anattā)

The Positive Side of Self (attā)

Who Seeks Transformation?

Unpacking Desire in Saṃsāra

Why Non-Self?

Transform Self into Non-Self


Part 5 Self-Dependence

Three Verses that Showcase the Strength and Nurturing Power of Self

  • Do It Now, Do Not Wait
  • What Protects You from Saṃsāra?
  • Never Give up on Your Purpose


Part 6 Self (attā) for Personal Spiritual Growth

Take Care of Both You and Others

Cultivate Your Mind

2020/10/04

自己愛から慈しみへ、我から無我へ:『マッリカー経』

 

「心でどこを探してみても、 自分より愛しい者を見いだすことはできない。それと同じく、他の者にとっても、自分のことが愛しい。ゆえに、自己を愛する者は、他の者を害さないように」

(マッリカー経より)



他人(や自分)のことを無理やり思いやろう、やさしくしよう、とする必要はありません。 ただ正直に自分の心を見つめ、「自分は傷つけられたくない…。害されたくない。自分が愛しい」と確認し、さらに、「他人も同じだ。他人にとっても自己が愛しい。だから傷つけてはならない。害してはならない」、丁寧に理解するだけでよいのです。
このように理解することで、自己を想う「自己愛」から、他者を想う「他者への慈しみ」へと、自然に広がっていくのです。
(本文より)


■ 目 次

はじめに だらしない自分が嫌い


第1章 「自己を大切にする」とは?

・マリッカー経
・愛しい者はだれか?
・自己を愛する者は、他者を害さない
 1.自己愛を否定しない
 2.視点を転じて、他人に想いを向ける
 3.自己を想う「自己愛」から、他者を想う「他者への慈しみ」へ
・人間関係の黄金律(ゴールデン・ルール)

第2章 「自己への慈しみ」を育てる5つのステップ

・自分を思いやる
・怒りではなく、やさしさを選択する
・比べない
・心を前向きに
・定期的に瞑想する

第3章 自分を相手の立場に置き換える

・わが身にひきあてて

第4章 我(attā)から無我(anattā)へ

・「私(attā)」を使って心を育てる
・だれが実践するのか?
・輪廻の苦しみを感じてみる
・なんとかしなければ!
・なぜ、「無我」なのか?
・「我」からスタートして、「無我」へ

第5章 自己をよりどころに

・心を育てる3つの詩句

 気づいたときから実践をスタート
 自分を守ってくれるもの
 自分の目的をあきらめない

第6章 自己改善のための「私」

・自分をいたわり、他者をいたわる
・心の改革へ

あとがき 心のベクトルの転換


Mallikā Sutta 「マッリカー経」


■著者紹介

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

プロフィールと書籍はこちら(画像クリック)でご覧いただけます。

2020/08/08

感情の波にのまれない、心のトレーニング


感情の波にのみ込まれず、感情を上手に管理していく、心の育て方。
社会の中で幸せに生きるために、私たちがすべきこととは?

感情の波にのまれない心のトレーニング: ストレスから心を解き放つ


私たちはさまざまな感情や気持ちで毎日をすごしています。うれしいときもあれば、落ち込むときもあり、楽しいときもあれば、悲しくなるときもあり、いやな気持ちや不安な気持ちになるときもあるでしょう。
みなさんは、こうした感情に気づいているでしょうか?
気づかずに、感情を野放しにしておくことは、危険なことです。もし不安や落ち込み、後悔、憎しみ、嫉妬など暗い感情をそのまま放置しておけば、それにとらわれ、いつのまにか心の病気になってしまう可能性がありますから。

そこで、このさまざまな感情――喜怒哀楽――にとらわれず、押し流されないために、私たちは何ができるのでしょうか? どうやって感情を扱っていけばよいのでしょうか? また、感情の揺れや浮き沈みにどう対処すればよいのでしょうか?

本書では、だれもが抱えている「感情の波」についてお話いたしましょう。

〈目 次〉
はじめに 感情の浮き沈み

第1章 日常生活をチェックする

なぜ、気持ちはしょっちゅう変わるのか?


①ブッダの教えに基づいた生き方
・五戒(pañca sīla)を守っているか?
・五戒は「自分の意志」で守るもの
・幸せな人間関係を築く「Sigālovāda Sutta」
・毎日を穏やな心ですごす

②マインドフルネス(気づき)と正知の実践
・気づき(sati:サティ)
・正知(sampajañña:サンパジャンニャ)
・気づきのバランス

③感情に対処するための心のあり方――精進

第2章 感情の荒波から離れた心の穏やかさ

感情のストレスから心を解き放つ

著者紹介
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〈著 者〉
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila


プロフィールと書籍はこちら(画像クリック)でご覧いただけます。

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老の電子書籍「Sukhi Hotu出版」
Books


生きとし生けるものが幸せでありますように

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※本書は『Patipada』誌で連載したものに、さらにチャンディマ長老にお伺いして練り直したものです。