Rudhira Dāna(ルディラ・ダーナ)
仏教では、「徳」(Punna)という言葉がよく使われます。行為には、善行為と悪行為の2つがあります。簡単にいうと、業(Kamma)です。お釈迦様は「人は業によって幸福か不幸になる」と教えています。
善行為を行うことを、「徳を積む」といいます。この「徳を積む」方法は3つあります。
・Dāna―布施をする
・Sila―戒を守る
・Bhāvanāー瞑想をする(心を育てる)
です。(AN:Tikanipata)
献血をすることは、布施(Dāna)であり、自分の血のお布施することになります。
お布施には、3種類あります。
まず、自分の物を他人のために差し上げることです。
他人のために自分が持っている食べ物や着る物、お金などをお布施するのです。これは3番目のお布施で「ダーナ・パーラミター(布施波羅蜜)」といいます。
2番目は、他人のために自分の身体の部分をお布施することです。これを「ダーナ・ウパ・パーラミター」といいます。
最も高いお布施は、他人のために自分の命を差し上げることです。これを「ダーナ・パラマッタ・パーラミター」といいます。
献血は、2番目の「ダーナ・ウパ・パーラミター」を実践することになります。
仏道を歩む人は、徳を積みながら仏道を実践すべきです。「病気で苦しんでいる人々の苦しみがなくなりますように」と願って、自分の血をお布施することは素晴らしい行為です。
本当の幸せとは、心の喜びのことです。
自分にも他人にも役立つことをして喜ぶことができれば、それこそが最高の幸せなのです。
スダンマ長老法話
(文責:出村佳子)
生きとし生けるものが幸せでありますように。
Sabbe Sattā Bhavantu Sukhitattā