2013/11/23

『マインドフルネスを越えて―集中と気づきの正しい実践』


……過去2000年以上にもわたって、「集中」と「気づき」 の二つの道は、十分な根拠のある実践法として体系化され、洗練されてきました。この二つが一緒にはたらいているとき、最も効果的に瞑想は機能するのです。


マインドフルネスを越えて/バンテ・H・グナラタナ著/出村佳子訳
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033013293&Action_id=121&Sza_id=C0&Rec_id=1008&Rec_lg=100813マインドフルネスを越えて
バンテ・H・グナラタナ著
出村佳子訳
サンガ

二つの道とされていますが、実際のところ、道は一つです。事実、ブッダは「サマタ」と「ヴィパッサナー」を別の道として教えられませんでした。一つの瞑想の道であり、「苦を滅するワンセットの道」 として教えられているのです。

(バンテ・H・グナラタナ「まえがき」より)


目 次



まえがき

第一章 集中の道

「信」はどのくらい必要なのか? 
なぜ深い集中が必要なのか?
ブッダに倣う 
禅定のロードマップ 

第二章 集中と禅定

どうすれば集中できるのか?
禅定とは何か?
正しい集中(正定)と間違った集中(邪定)
集中と気づき
明晰な理解 ―― 正知
禅定のメリット
禅定の落とし穴

第三章 準備を整える

道 徳
充実感
感覚を制御する
離れること ―― 遠離
気づきをもって観察する
八正道の実践
気づき
五つの力 ―― 五力

第四章 自分と他者への慈しみ

思考と行動で慈しみを実践
五種のタイプの人への慈しみ
なぜ禅定に慈悲が必要なのか?
慈悲の瞑想

第五章 呼吸の瞑想

呼吸のヴィパッサナー(観察)
四大要素 ―― 地・水・火・風
日常生活での瞑想

第六章 なぜ、集中できないのか?

なぜ五蓋が増えるのか?
集中と気づきで五蓋をブロック
五蓋に対処する
呼吸を数える
五蓋の取り除き方
束 縛(結)
五下分結
五上分結
禅定で無明を破壊する
心を観察し、話しかける

第七章 目的を明確にする

無 常
なぜ無常を見ることが重要なのか?
無常を「ヴィパッサナー」で観察する
無常を「禅定」で観察する
無 我
無我を経験するとは?

第八章 禅定のステージ

色界禅定
無色界禅定
出世間定 

第九章 近行定—— 禅定の入り口

瞑想対象を選ぶ
禅定の入り口
集中力の高まり
近行定と呼吸
第一禅定に近づく

第十章 第一禅定

もう一つ別の喜び
第一禅定の五つの要素 ―― 五禅支
善い思考 ―― と伺
禅定における「思考」のはたらき
七つの覚りの要素 ―― 七覚支

第十一章 第二禅定・第三禅定

第二禅定に達する
第三禅定に達する
禅定の熟達
熟達のステップ ―― 五自在
禅定はジャグリングのようなもの 

第十二章 第四禅定

集中と智慧の統合
禅定から出てヴィパッサナーへ?
感覚に基づく「捨」
心の統一に基づく「捨」
光と智
無相・無執着・空
第四禅定を使う

第十三章 無色界禅定

四つの無色界禅定
第一の無色界禅定――「虚空無辺処」(空無辺処)
第二の無色界禅定――「識無辺処」
第三の無色界禅定――「無所有処」
第四の無色界禅定――「非想非非想処」

第十四章 出世間定

聖なる出世間の道
「疑」の消滅
八つの覚りの段階(*預流・一来・不還・阿羅漢)

用語解説


もっと見る ⇒ こちら


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



マインドフルネスを越えて
集中と気づきの正しい実践
バンテ・H・グナラタナ著
出村佳子訳
サンガ

2013年12月1日 1刷発行
2016年 1月1日 2刷発行
2019年 2月1日 3刷発行








2013/11/13

Bhante Gunaratana's talks

Is attainment of Jhana a pre condition for the awakening of insight meditation and wisdom?
Is vipassana or insight meditation a more direct and faster way to awaken wisdom?

Bhante Gunaratana at Buddhist library, Singaporeシンガポール. sadhu!



2013/10/02

親孝行

スリダンマーナンダ長老 
質問 「親孝行」について
 
 私は両親と遠く離れて暮らしていますが、どうすれば両親にたいし、親孝行をすることができるでしょうか?


答え (スリダンマーナンダ長老)
 
 老いた両親の近くに住んでお世話をするのが一番よいことでしょうが、他にも多くのやり方で感謝を示すことはできます。両親が若いころ私たちを育て、面倒を見てくれた恩にたいして、感謝を示すことができるのです。

 まず、思い出してください。子どものとき、両親が自分のことを大事に思っているかどうかを知りたくて、いつも両親と話したがっていました。
今は、いつでも話すことができます。

 定期的に電話をかけたり、お金をおくったり、ちょっとした贈り物をすることもできます。
両親が周りの人たちに自慢できるようなことをすることができるのです。両親は子どものことを自慢することが好きですし、子どもがいかに立派に生きているかということを話したがるものです。

 それから両親には、「子どもが自分のことを大事にしてくれている」
という何か証拠になるものが必要です。贈り物は高価なものである必要はありません。「お父さん、お母さんのことを思っています」などのメッセージを書いたカードをときどき送るだけでも、思いやりのある気づかいになります。特別な日を待つ必要はありません。

 それから当然、できるかぎり、両親を訪れるべきです。そして伝えてください。「お父さん、お母さんのことを大事に思っています。お母さんが作るおいしい料理が食べたいし、お父さんのアドバイスが聞きたいです」などと。

 両親は、自分が子どもの人生にとって重要な存在である、ということを知りたいものです。ですから、次のようなことは決して思わないでください。「私が両親を大事に思っていること、両親は知っている。そんなこと、わざわざ口に出して言う必要はない」などと。
 愛情や感謝を、形にして表すことが必要なのです。