2021/10/26

【チャンディマ長老法話】五蓋・七覚支の栄養(āhāra)と如理作意②

「五蓋」と「七覚支」



「五蓋」と「七覚支」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

「五蓋」とは、修行(心の成長)を妨げる5つの障害のことです。次の5つがあります。

・貪欲(abhijjhā):強い欲望、羨望

・瞋恚(byāpāda):強い怒り

・惛沈睡眠(thīna-middha):心の沈み・眠気

・掉挙悪作(uddhacca-kukkucca):焦り・後悔

・疑(vicikicchā):疑い


「七覚支」とは、究極の幸福である悟りに達するために必要な7つの要素のことで、次の7つがあります。

・念(sati):気づき(サティ)

・択法(dhammavicaya):法(ダンマ)の探求

・精進(viriya):努力

・喜(pīti):喜び

・軽安(passaddhi):心身の軽やかさ

・定(samādhi):心の統一

・捨(upekkhā):平静


このトピックについて話すために、「カーヤ・スッタ(Kāya Sutta)」という経典を選びました。日本語では「身経」と呼ばれています。これは、「相応部経典(Saṃyutta Nikāya)」の「大篇」「覚支相応(Bojjhaṅga Saṃyutta)」の2番目に収められています。

五蓋と七覚支の関係についての経典はほかにもありますが、この「カーヤ・スッタ」は最も知られている経典のひとつです。

経典の内容に入る前に、まず実際に「五蓋と七覚支がどのように関わりあっているのか」についてお話いたしましょう。
(続きます)

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チャンディマ長老 法話「五蓋・七覚支の栄養(āhāra)と如理作意
訳:出村佳子
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生きとし生けるものが幸せでありますように