皆様は結婚するとき、相手を理性で決めたでしょうか?
私たちは生まれたときからずっと、幻覚で、妄想で、感情で生きています。
感情が屁理屈なら、人生はすべて屁理屈になります。何をやっても、ろくな結果がないのです。ですから事実を見ると、怯えて震えます。
結婚する前は「この人はかわいい、結婚したい」と思いますが、結婚すると相手の本音が出て、全然違う面が見えてきます。
だから、感情だけで結婚すると長続きしません。
結婚というのは人間と人間の関係です。人間と人間が仲良くなったら、お互いに助け合わなければなりません。
相手が病気になったら助けてあげる。
今日は私がご飯をつくりますから寝ていてくださいと。それが長持ちする夫婦関係なのです。
奥さんが家族のために料理や掃除、洗濯、育児、あれこれやっているところに、怒鳴って手をあげると、ハチャメチャになるでしょう。
奥さんは家族の生活を維持するためにすごく頑張っています。
結婚したら、女性の見たくないところが見えるものです。身体の形は変わっていきます。そこは慈しみ、あわれむべきところです。
あなたは相手を慈しめますか? 心配することはできますか?
相手は正真正銘の独立した存在です。
そこを理解して、お互いに助け合って一緒に生活するのです。
それが結婚ということです。
ここまで具体的に語ったのは、生命は感情の指導で生きている、ということを説明するためです。
感情は理性の反対なので、いつトラブルを起こすかわからない。
感情は、現実を無視して独立して流れます。
外からの情報を、理性的な判断に使うのではなく、自分がすでに持っている感情の栄養分にするのです。
人は失敗もします。
仏教は理性の教えですから、感情で生きることは認めません。
(続きます)