感情はすべての精神病のもとにもなります。
1つの感情が優先的に働きだしてしまうと、その人生は危険になります。
欲の感情が優先に活動すると、人は社会の道徳も無視して悪行為までするのです。
怒りの感情が強くなったら、自己破壊になったり他を破壊することになったりします。
無知・嫉妬・高慢・卑下慢・落ち込み・舞い上がり・見栄・他を見下す・怠け・競争心など、1500ほどの感情があります。
1つのウィルスでも優先になって活動開始したら、その人は病気になるのです。
人には恐怖感があります。
しかし、恐怖感を愛する人はいません。皆、恐怖感を嫌がっています。
恐怖感をなくして、明るく生活したいのです。
そのような希望があっても、恐怖感に襲われている人にとってはお手上げ状態です。
それには理由があります。
恐怖感があるということは、心に棲む感情の中のいくつかが活動を始めた、ということなのです。
何に対して恐怖感を持っているのかと調べてみれば、病を引き起こした感情は何なのかと調べることができます。
原因になった感情を見出して、それが優先的に働かないような対策を取れば、恐怖感の病が消えていくのです。
しかし、潜在的に煩悩がある限り、精神の病を完治したとはいえません。
ただ、発病を抑えただけのことです。
(続きます)
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【目 次】ほんものの恐怖とは?
【目 次】ほんものの恐怖とは?
スマナサーラ長老 法話「ほんものの恐怖とは?」
文:出村佳子
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生きとし生けるものが幸せでありますように