文化の中には、恐怖感で人々を管理するものもあります。
たとえば、「この山には神が住んでいるから入ってはいけない」とか、「この森には霊が住んでいるから気をつけなさい」などといろいろ偽りを言います。
日本だったら「鬼がいる」と言うかもしれません。
そういう恐怖感を抱かせて、人々を管理しているのです。
皆さまは気づいていませんが、日本の文化も恐怖感を与えています。
日本のしきたりや慣習が、日本の皆さんに恐怖感を与えているのです。
結婚式でも、披露宴でも、それぞれしきたりや慣習があります。
妊娠したときにも、子供が生まれたときにも、しきたりや慣習があります。
そうやって文化を守りながらも、裏には恐怖感があるのです。
「やらなかったらやばい」と。
ですから、犯人は誰かというと、文化なのです。
たとえば、ある神社に行ってお祈りをしたら子宝に恵まれる、という文化が日本にあります。
それで、「その神社でお祈りをしなければ子宝に恵まれないのではないか」と恐怖を感じるのです。
理性的に考えればヘンな話です。
近くに行く予定があるなら、ついでに寄ってもいいかもしれませんが、わざわざお参りのために神社に行く必要はないでしょう。
私たちは、迷信や文化に引っ張られないよう、恐怖を育てないように気をつけなくてはなりません。
このように、私たちは毎日、恐怖感を持って生きています。
恐怖感を持ちながら、「恐怖感から解放されて幸せに生きていきたい」とも思っています。
ここに矛盾があることが理解できるでしょう。
(続きます)
生きとし生けるものが幸せでありますように