2020/05/06

不放逸(appamāda)ーブッダの最後の言葉


「不放逸(appamāda:アッパマーダ)」は、ブッダの教えのなかで最も重要な言葉のひとつです。
涅槃に入られる前、ブッダは弟子たちにこう説かれました。


Vayadhammā sankhārā appamādena sampādetha.

すべてのものは作られたものであり、壊れる性質のものである。不放逸で精進しなさい。


これがブッダの最後の言葉であり、遺言なのです。ですから不放逸(appamāda)であることが、いかに大切かということがおわかりになるでしょう。


『涅槃への道を妨げるものー老いない経(ナジーラティ・スッタ)』より

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老


Sukhi Hotu出版、チャンディマ・ガンゴダウィラ長老『涅槃への道を妨げるものー老いない経(ナジーラティ・スッタ)』




2020/05/05

涅槃への道を妨げるものー『老いない経(ナジーラティ・スッタ)』


涅槃への道を妨げるもの: 『老いない経(ナジーラティ・スッタ)』

ブッダは幸福の道を教えられました。その道には、明確な終着点(ゴール)があります。ゴールはどこでしょうか?

心や身体の苦しみなど、あらゆる苦しみが滅したやすらぎの状態=涅槃(Nibbāna)です。

ブッダは私たちに、ゴールと、そこに至る道を示されたのです。


とはいえ、そのゴールにすぐにたどり着けるわけではありません。

道を歩んでいるとき、さまざまな妨害物にぶつかったり、前に進めなくなったり、後退したり、道から外れてしまったりするのです。

何がそうさせるのでしょうか?

どうすれば道をまっすぐに進めるのでしょうか?

ブッダの教えから学んでみましょう。


【目 次】

はじめに 仏道には終着点(ゴール)がある

第1章 一つ一つ、ハードルをのりこえて

老いるものとは? 老いないものとは?
外れた道とは?
諸善の障害とは?
昼夜、滅びゆくものとは?
梵行(清らかな生き方)の垢とは?
水のない沐浴とは?
財をなくす穴はいくつあるか?
6つの穴
 ① 怠惰(ālasya)
 ② 放逸(pamāda)
 ③ 無気力(anuṭṭhāna)
 ④ 不管理(asaṃyama)
 ⑤ 眠気(niddā)
 ⑥ 倦怠(tandī)
 6つの穴を避ける

第2章 前進と成長に必要な力

精進(viriya)を育てる
「善」のエネルギーを継続する


著者紹介

※チャンディマ・ガンゴダウィラ長老のプロフィールと書籍はこちら(画像クリック)でご覧いただけます。



チャンディマ・ガンゴダウィラ長老の電子書籍「Sukhi Hotu出版」
Books


※本書は『Patipada』誌で連載したものに、さらにチャンディマ長老にお伺いして加筆修正し、新たな一冊として刊行したものです


生きとし生けるものが幸せでありますように
Sabbe sattā bhavantu sukhitattā


2020/04/23

8 BUDDHIST TIPS TO OVERCOME COVID-19 FEAR


Bhante. Dr. Gangodawila Chandima 8 BUDDHIST TIPS TO OVERCOME COVID-19 FEAR
8 BUDDHIST TIPS TO OVERCOME COVID-19 FEAR


Dear Friends,


Since COVID-19 has been a hot topic, it was my contemplation that the fears and anxieties associated with COVID-19, should be addressed with Buddhist teachings in a careful manner. Most people are in limbo about science and spirituality. They are not happy with each other during this dire situation. Therefore, writing an English book to overcome COVID-19 fear, was a desideratum for me.
May this book be a solace to everyone who is struggling with COVID-19!

May you be well and happy!

Bhante Dr. Gangodawila Chandima


2020/04/18

比べないこと

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老法話

人はひとりひとり異なっています。それぞれに個性があり、よい面と足りない面があります。ですから他人と自分とを比べないようにしてください。他人を見てねたんだりすると、自分の心を苦しめることになります。自分を裁くことにもなります。

他人には他人のよいところがあり、自分には自分のよいところがあることを認めてください。自分のよいところを見いだし、それを伸ばしていきましょう。
誰かと比べたとたん、慈しみが消えてしまいますから。

生きとし生けるものが幸せでありますように。

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
4月13日法話メモ






2020/04/13

預流果に達したときに得られる安穏とは


輪廻の中にいる限り、私たちは苦から逃れることができません。たとえいま幸せを感じていたとしても、将来はどうなるのかわからず、そのため安心は得られないのです。
安心が得られるのは、聖者の最初の位である預流果(sotāpanna)に達したときです。そのときはじめて、本物の安心・安穏が心に現れるのです。
預流果には3種類あるといわれています。
・7回輪廻転生した後、輪廻を終える
・2~3回輪廻転生した後、輪廻を終える
・1回だけ輪廻転生した後、輪廻を終える
いずれにせよ、最高で7回だけです。それも善趣に転生します。ここで、悪趣に落ちないという安心感が得られるのです。

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
4月12日法話メモ



生きとし生けるものが幸せでありますように

2020/04/10

新型コロナウイルスへの不安と恐れを乗り越える8つのポイント


仏教にマジック(魔法)はありません。あるのは智慧です。ブッダは私たちに「あらゆる問題の原因を観察し、深い理解をもって問題に対処していくこと」を教えられました。
現在の状況(COVID-19)においても同じです。智慧で状況を深く理解し、8つのポイントを実践すれば、恐れや不安を乗り越えることができるでしょう。

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老







生きとし生けるものが幸せでありますように


2020/04/05

新型コロナウイルスへの不安と恐れを乗り越える8つのポイント

☆新刊です。

『新型コロナウイルスへの不安と恐れを乗り越える8つのポイントチャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)
です。よろしければ、ぜひご一読ください。
Google Books

Patipada(パティパダー)5月号』にも、本書の内容とほぼ同じ内容のもの掲載されています

生きとし生けるものが幸せでありますように。




本書はカナダで感染が急速に拡大し始めた3月22日、オタワのお寺で説かれたチャンディマ長老の法話の日本語訳です。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響を受け、世界中の多くの人が不安や恐れ、ストレスを感じています。
さまざまな情報が飛び交うなか、どのように対応してよいのか、わからない状態でいます。
さらに、感染することへの恐れや孤立することへの恐れ、収入が減ることへの恐れ、仕事がなくなることへの恐れなど、心にはこれまでに感じたことのない感情が、次々に湧き起こってきます。
私たちはこの心の問題にどう対応していけばよいのでしょうか?
仏教の観点から、ポイントを8つご紹介いたしましょう。

【目 次】

はじめに
1 専門家のアドバイスに従う
2 家族との時間を大切にする
3 善行為(kusala)をする
4 意味を理解して経典を唱える
5 慈しみと思いやりを広げる
6 心を観察する(マインドフルネス)
7 あらゆるものごとは「過ぎ去る」ことを観察する
8 理解し、みなで協力する
著者紹介


※G.チャンディマ長老の書籍はこちらです。


 チャンディマ・ガンゴダウィラ長老の電子書籍「Sukhi Hotu出版」


生きとし生けるものが幸せでありますように
悩み苦しみがなくなりますように

Sabbe sattā bhavantu sukhitattā


2020/04/03

③怒らない実践(新しい生き方を切り拓く7つの実践)


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老 新しい生き方を切り拓く7つの実践「小業分別経」

ブッダが説いた原因と結果の関係
世俗的な項目から始まり、最後に智慧まで

③ 怒らない実践


私たちがすべき3番目の実践は、
忍耐し、心穏やかにいることです。
嫌なことを言われても、怒りません。
この怒らないことの結果として、
おのずと美しさ(端正)が
享受できるのです……。

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
『新しい生き方を切り拓く7つの実践:小業分別経』より

『新しい生き方を切り拓く7つの実践ー小業分別経』チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)


生きとし生けるものが幸せでありますように
Sabbe sattā bhavantu sukhitattā


2020/04/01

慈経(Metta Sutta)


生きとし生けるものが幸せでありますように




1. Karaṇīyamatthakusalena yaṃ taṃ santaṃ padaṃ abhisamecca,
Sakko ujū ca sūjū ca suvacocassa mudu anatimānī.

2. Santussako ca subharo ca appakicco ca sallahukavuttī,
Santindriyo ca nipako ca appagabbho kulesu ananugiddho.

3. Na ca khuddaṃ samācare kiñci yena viññū pare upavadeyyuṃ
Sukhino vā khemino hontu sabbe sattā bhavantu sukhitattā

4. Ye keci pāṇa bhūtatthi tasā vā thāvarā vā anavasesā
Dīghā vā ye mahantā vā majjhamā rassakāṇukathūlā

5. Diṭṭhā vā yeva addiṭṭhā ye ca dūre vasanti avidūre
Bhūtā vā sambhavesī vā sabbe sattā bhavantu sukhitattā

6. Na paro paraṃ nikubbetha nātimaññetha katthaci naṃ kañci
Byārosanā paṭighasaññā nāññamaññassa dukkhamiccheyya

7. Mātā yathā niyaṃ puttaṃ āyusā ekaputtamanurakkhe
Evampi sabbabhūtesū mānasaṃ bhāvaye aparimānaṃ

8. Mettaṃ ca sabbalokasmiṃ mānasaṃ bhāvaye aparimānaṃ
Uddhaṃ adho ca tiriyañca asambādhaṃ averaṃ asapattaṃ

9. Tiṭṭhaṃ caraṃ nisinno vā sayāno vā yāvatassa vigatamiddho
Etaṃ satiṃ adhiṭṭheyya brahmametaṃ vihāraṃ idhamāhu

10. Diṭṭhiñca anupagamma sīlavā dassanena sampanno
Kāmesu vineyya gedhaṃ nahi jātu gabbhaseyyaṃ punaretīti.



関連図書(電子書籍)
慈経ーブッダが教えた慈悲と善行為
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老 著

生きとし生けるものが幸せでありますように


2020/03/24

宝経(Ratana Sutta)

生きとし生けるものが安穏でありますように




1. Yānīdha bhūtāni samāgatāni
Bhummāni vā yāni va antalikkhe,
Sabbeva bhūtā sumanā bhavantu
Athopi sakkacca suṇantu bhāsitaṃ.

2. Tasmā hi bhūtā nisāmetha sabbe
Mettaṃ karotha mānusiyā pajāya,
Divā ca ratto ca haranti ye baliṃ
Tasmā hi ne rakkhatha appamattā.

3. Yaṃ kiñci vittaṃ idha vā huraṃ vā
Saggesu vā yaṃ ratanaṃ paṇītaṃ,
Na no samaṃ atthi tathāgatena
Idampi buddhe ratanaṃ paṇītaṃ
Etena saccena suvatthi hotu.