喜びを奪う嫉妬
嫉妬は、こころに自然にわき起こってくる感情です。
誰もが持っている感情であり、煩悩としてこころの中に潜在しているものです。
これは幼い子どもを見てもわかるでしょう。
ときどき兄弟同士や友だち同士で嫉妬していることが見えますね。
「お兄ちゃんばかりママにかわいがられている……」
「自分ばかり叱られる……」
「あの子ばかり先生に褒められている……」というように。
嫉妬は、誰かと比べたときにわき起こってくる暗い気持ちです。
強弱の差はあれ、誰もが持っているものです。
ですから「嫉妬が強いから自分はダメだ、なさけない」
などとネガティブにとらえるのではなく、
「嫉妬は誰にでも起こりうるものだ」と、まず理解してください。
嫉妬がこころに生じたときには、それを正直に観て、上手に対処していくことが大切です。
そのために「他者の幸せを喜ぶムディター」を使うのです。
これが私たちがすべきことです。
「第4章 喜びを奪う嫉妬」より
『喜び〈Muditā〉― 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放しの方』
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老