2023/12/09

身体にある4つの車輪とは?『身体の苦しみの手放しかた:輪廻からの解放へ』より

 

身体の「4つの車輪」(catucakkaṃ)


まず、ナンディウィサーラ神が語った「身体にある4つの車輪」とは何でしょうか?


『身体の苦しみの手放しかた:ナンディウィサーラ経』より チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)


それは、私たちが身体でおこなうあらゆる姿勢のことです。


姿勢には4つあります。

「歩く・立つ・座る・横になること(行・住・坐・臥)」の4つです。

『四念処経(Satipaṭṭhāna Sutta:サティパッターナ・スッタ)』をご存じでしょうか?

これは「4つの気づき」について説かれた経典です。4つとは「身・受・心・法」のことで、それぞれ「身体・感受・心・法」を意味します。


この1番目の「身体への気づき」のことをパーリ語で「kāyānupassanā(カーヤーヌパッサナー)」といい、そのなかのひとつに「4つの姿勢への気づき」が含まれているのです。


『四念処経』においてブッダは、

歩いているときには「歩いている」と気づき、

立っているときには「立っている」と気づき、

座っているときには「座っている」と気づき、

横になっているときには「横になっている」と気づくように

と説かれています。


「歩く・立つ・座る・横になる」姿勢、この4つが身体における基本的な姿勢です。


身体は、これら4つの姿勢を実行します。
そのなかで、私たちは手足や身体を動かしたり、曲げたり、伸ばしたり、姿勢をかえたりなど、さまざまな動きをしています。


ナンディウィサーラ神は、身体でおこなう4つの姿勢のことを、「4つの車輪」と呼んでいるのです。


『身体の苦しみの手放しかた:ナンディウィサーラ経』より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)

『身体の苦しみの手放しかた:ナンディウィサーラ経』 チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)