2024/03/03

老いるものとは? 老いないものとは?

 

老いるもの 老いないもの


Rūpaṃ jīrati maccānaṃ,

nāmagottaṃ na jīrati;

 

肉体(色)は老い、

名姓は老いません。



何が老いて、何が老いないのでしょうか?


私たちはみな肉体を持っています。この肉体は、生まれたときから徐々に老いて、衰え、やがて滅びます。

生命はみな死すべきもの(mortal)であり、例外なく死ぬのです。これが生命の本質です。


一方、生きているあいだ、道徳的で、善いおこないをし、社会や世の中に多大な貢献をしているなら、その人の名と姓は死にません。老いることも、滅びることもありません。


たとえばブッダがよい例ですね。肉体は2550年以上も前に滅びましたが、名前とブッダが説かれた真理の教えは、現代になっても生き生きと生き続けているのです。


このように、ブッダは「老いるもの」とは肉体であり、「老いないもの」とは名と姓である、と説かれました。


涅槃への道を妨げるもの『老いない経(ナジーラティ・スッタ)』
「第1章 一つ一つ、ハードルをのりこえて」より

チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】

Sukhi Hotu出版、チャンディマ・ガンゴダウィラ長老『涅槃への道を妨げるものー老いない経(ナジーラティ・スッタ)』