2021/12/23

自分の感覚に愛着する ほんものの恐怖③-3

ほんものの恐怖とは?③-2 の続き

自分の感覚に愛着する


【根本仏教講義】ほんものの恐怖とは?スマナサーラ長老


おかしなことに、その感覚や刺激にたいして、私たちは愛着を抱くのです。

花に愛着するのではありません。

花を見たときに生まれた自分の感覚に愛着を抱くのです。

ある時、勝手に起こった感覚への愛着を勘違いして、「あの花は素晴らしい、あの花が欲しい」と妄想するのです。

たとえば大好きな歌手がいて、「あの歌手の歌が欲しい」と思ったとしましょう。

欲しければスマホに音源をダウンロードして、ポケットに入れて持ち歩き、いつでも聴いていればいいでしょう。

でも繰り返し聴いていると、あの愛着は消えていき、やがて飽きてしまうのです。

ですからその人は大好きな歌手の歌ではなく、自分の耳の感覚に愛着を持ったに過ぎないのです。

(続きます)

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スマナサーラ長老 法話「ほんものの恐怖とは?」
文:出村佳子
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生きとし生けるものが幸せでありますように