2023/06/24

ウペッカー:とらわれのない心の平静さ(捨覚支)


捨覚支(upekkhā-sambojjhanga)の栄養素


多くの方にとって捨(ウペッカー)を実践することは、むずかしいことです。

何かを見たり聞いたりすると、どうしてもそれにとらわれ、楽しくなったり、嬉しくなったり、悲しくなったり、腹が立ったりして、心に何かしら波が起こり、揺れ動くからです。

なぜ、揺れ動くのでしょうか?






心に「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」があるからです。


この「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」の波が消えて、穏やかに平静でいることが、ウペッカーなのです。

ウペッカーは、七覚支の中で最も高いレベルの覚支です。


では、ウペッカー(捨)を育てる栄養はなんでしょうか?


感情にとらわれず、何にも執着しないことです。

見たものや聞いたものなど「眼・耳・鼻・舌・身・意」で認識したものにたいして、ただ冷静に、客観的に観察していることです。


そこで、が生じたとき、それをありのままに見て如理作意をよく実践することにより、捨覚支が生じます。

さらには、捨覚支を完成へと導いてくれるのです。