どんな生命も、「食(栄養・エネルギー)」によって支えられ、維持され、管理されて生きています。
「食」を摂り入れなければ生きていられません。
この「食」を、ブッダは4つの要素に分類して教えられました。一般的に「食」や「食べる」といえば、私たちはパンやご飯など物質としての食べ物しか思い浮かばないでしょう。
しかしブッダは、「生命は、物質的な食べ物以外に3つの要素を摂り入れて4つの食で生きている」と説かれました。
4つの「食」とは、
1.段食(kabaliṇkārāhāra)
2.触食(phassāhāra)
3.意思食(manosañcetanāhāra)
4.識食(viññāṇāhāra)
です。
これら4つの食のうち、身体を維持している食が1つ、心の食が3つになります。
4分の3を、心の食が占めているのです。ここで、心がいかに生命の維持に大きく関わっているか、ということがわかりますね。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
第2章「避けるべき食」と「摂るべき食」より