2023/07/17

問題の原因がわからない「問題をつくるのは誰か?③」


迷信に頼らず、忍耐と理性を育てる「問題をつくるのは誰か?②からの続き


無 知


問題が起こったとき、「問題の原因がわからない」ことが多いものです。

なぜわからないのかというと、頭の中が自己中心的な欲や妄想でいっぱいになり、俗世間の暗い闇に覆われているからです。





何か不幸なことに遭うと、人は無知のせいで、間違った原因を考え、間違ったやり方で問題を解決しようとします。

自分が不幸になったのは、神や霊など外部の力によるものだと考え、祈祷したり、捧げ物をしたりして、問題を解決しようとするのです。

でも、そのようなことをしても問題は解決しません。

自分が不幸になっている原因は、自分にあるのですから。



多くの人は、「道徳や精神を育てることを通して自分の生き方を改善する努力」をしようとしません。

何か問題が起こったときには、祈ったり、宗教家に特別な儀式をしてもらえばいい、と間違った考えを持っているのです。



このような根拠のないことを信じているかぎり、「正しい見方でものごとを理解する智恵」を身につけることはできないでしょう。


(続きます)


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問題をつくるのは誰か? ➤ 目 次

Ven. Dr. K. スリダンマーナンダ長老〔著〕

出村佳子〔訳〕

"Who creates problems?" by Ven. Dr. K. Sri Dhammananda Thero

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