2.怒りではなく、やさしさを選択する
2番目は、やさしさを選ぶことです。怒りや対立は選びません。
怒ったり、嫉妬したり、憎んだりすることは、簡単にできます。幼い子どもにでもできますね。何か気に入らない言葉を聞いたとたん、腹が立ち、とっさに怒りで反応してしまうでしょう。
そこに、「どんな反応をしようか」と選ぶ余裕はありません。
一方、自分を含め、生きとし生けるものにたいしてやさしい気持ちで接することは、たやすいことではありません。
また、他人と調和を保ち、仲よくすることにも、それなりに努力が必要です。
さらに高いレベルは、状況にかかわらず、他の生命にたいし、一貫してやさしさを抱くことです。
たとえば、自分が不当な扱いを受けたり傷つけられたとき、冷静に落ち着いていることはできるでしょうか?
ひどい目に遭ったとき、怒らず、心に慈しみを抱きつづけることはできるでしょうか?
これには心の落ち着きや忍耐、精進が欠かせません。ですから日々練習し、訓練することが必要なのです。
やさしい心でいることは、私たちにこの上ない幸せをもたらしてくれます。これが、怒りや憎しみ、対立ではなく、やさしさを選択するようにと、ブッダがおっしゃった理由なのです。
生きとし生けるものが幸せでありますように
Sabbe sattā bhavantu sukhitattā