頭の中でのおしゃべり
私たちは普段から無意識に言葉を使ってものごとを考えています。
考えているときは口に出しませんが、頭の中でいろいろな言葉が行き交かっているのです。
たとえば、「今日はコンビニに寄って飲み物を買っていこう。職場に着いたら昨日やり残した仕事を終わらせないと。あー、全然進んでない。どうせまた上司に怒鳴られるんだ。ほんとにストレスがたまる。もう辞やめちゃおうかな。でもお金も必要だし。でもな……」などと。
このように、頭の中でいろいろな言葉がまとわりついてくるのです。
これは誰か他人と話しているのではなく、自分自身と話しているということです。
ある種の会話が自分の頭の中で起こっていて、言葉が生成されています。
いわゆる、思考の中で言葉のやりとりが行なわれているのです。
もし、この思考が悪いものなら苦しみを生み出すでしょうし、
善いものなら幸せな結果を生み出すでしょう。
ですから、頭の中でのおしゃべりも善悪の業(kamma)をつくり出すことを理解して、よく気をつけたほうがよいのです。
「頭の中でのおしゃべり:第3章 言葉と思考」より
『正語〈正しい言葉:Sammā Vācā〉
~幸・不幸をつくる言葉の法則 ― 八正道➂』
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】
生きとし生けるものが幸せでありますように