思考の真のあり様
さらに、真理の観点からものごとを観るならば、
どんな思考も浮かんで消えていくことがわかるでしょう。
それが思考の真のあり様です。
ブッダはこのことを発見し、他の人もそれを発見できるよう、
さまざまなやり方で教えを説かれました。
だからこそブッダは「阿羅漢(arahant)」と呼ばれるのです。
ブッダの特質の1番目は、阿羅漢です。
ブッダの偉大な「徳」は9つあり、その第一が阿羅漢なのです。
では、「阿羅漢」とは何でしょうか?
阿羅漢とは、「煩悩」をすべて滅し尽くし、
神々と人間の尊敬や供養を受けるに値する方」です。
「煩悩をすべて滅し尽くした」とは、
いわゆる「生まれかわり死にかわりの輪廻の輪を断ち切った方」ということです。
輪廻転生のサイクルから脱出することによって、阿羅漢に達することができるのです。
ブッダは、いかなる不善行為(akusala)もしませんでした。
こころの中でも、思考の中でも、微塵の不善行為もしないのです。
なんと尊い人生でしょうか!
「頭の中でのおしゃべり:第3章 言葉と思考」より
『正語〈正しい言葉:Sammā Vācā〉
~幸・不幸をつくる言葉の法則 ― 八正道➂』
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老【著】
生きとし生けるものが幸せでありますように