捨(upekkhā:ウペッカー)
最後は「捨(ウペッカー)」です。
ウペッカーとは、どんな人に出会っても、どんな困難な状況に陥っても、理解し、落ち着いていられる平静なこころのことです。
どんな生命も、「幸せになりたい、安心して楽しく暮らしたい」と願っています。「不幸になりたい、苦しみたい、嫌われたい」と望んでいる生命はいません。
その観点から見れば、生命はみな同じです。
平等なのです。
このことが理解できれば、たとえ苦手な人(生命)がいたとしても、
「この人も自分と同じように幸せを望んでいる」と考えて、落ち着いていることができるでしょう。
嫌悪感はもう生まれません。
この、「みなを平等に観て、落ち着いているこころ」がウペッカーなのです。
『慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』
幸せをつくる15の善習慣「捨(upekkhā:ウペッカー)」より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)