死を理解できませんが、変化していることなら、ある程度はわかります。
変化の過程を観察するならば、死という概念を理解することができるのです。
ここで問題としているのは、「他人が死んだことがわからない」ということではありません。
自分以外の生命(現象)の死はわかりますが、それにたいする態度は様々です。
親しい生命の死は、なにか間違いが起きたような、あってはならないことがあったような感情を引き起こします。
ゴキブリ、蚊、害虫などの死ならば喜びます。
カツオ、サンマ、ニワトリの死は、当然起こるべきことなのです。
そのような態度なら、他の死を理解しているとは言えません。
