5.心の柔和さ(mudu)
「どこへ行こうと、何をしようと、柔和であるように」
とブッダはおっしゃいました。
柔和であるためには、心に柔軟性がなければなりません。相手のことを知り、理解することが大切です。
相手はどのような見方や考えを持っていますか?
たとえ意見や立場が違っても、相手のことを尊重し、理解していれば、人間関係はスムーズに運びます。
反対に、家族や友人など親しい人のあいだでも、もし相手の意見や立場を尊重せず、自分のわがままを押しとおし、適切な接し方を知らなければ、トラブルが起こるでしょう。
自分が間違っていたり、意見や考えを変える必要があることを知りながらも、それを変えずにいることは、柔軟性に欠けています。その結果、家族や友人から疎まれてしまうのです。
ブッダは私たちに、柔和で柔軟になるようすすめています。
柔和な人は穏やかで、精神的に安定しています。
それで、相手やまわりの状況、環境の変化にたいして効果的に対応することができるのです。
『慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』
「15の善習慣 5. 心の柔和さ(mudu)」より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)