2022/05/06

ブッダの最後のメッセージ

 

ブッダは臨終前、弟子たちに次の言葉を残しました。


Vayadhammā saṅkhārā appamādena sampādetha

諸行は無常である。不放逸で精進しなさい。


「ものごとはすべて、つくられたものであり、変化し、壊れる性質のものです。

 常に今の瞬間に気づき、完成するように」

 という意味です。

これが、ブッダの最後のメッセージです。

いつでも不放逸で、瞬間瞬間、気づいていてください。

気づきを後回しにしないよう、気づきを失わないよう、目覚めていてください。

このように不放逸で生きることで、苦しみはなくなり、心から煩悩は消えていくでしょう。






また、ブッダはこのようにもおっしゃっています。


Appamādo amata padam

不放逸は、不死である


不放逸であるとは、不死であると。

不死とは、苦しみ(煩悩)が滅した状態のことです。涅槃のことです。

瞬間瞬間気づいている人には、苦しみ(煩悩)の終焉があるのです。


ーチャンディマ長老

2022年4月29日(金)マレーシアでの法話より



2022/05/03

あらゆる善の中で最上のもの

不放逸(appamāda:アッパマーダ)


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老「不放逸」

ゾウの足跡は、すべての生き物の足跡の中で最大です。

地上のいかなる生き物の足跡も、すべてゾウの足跡の中に入ります。

そのように、あらゆる善は、不放逸を根本とし、すべて不放逸の中に入ります。

不放逸こそが、あらゆる善の中で最上のものです。

どんな善であろうと、不放逸にまさるものはありません。

不放逸とは、今の瞬間に常に気づいていることです。


ーチャンディマ長老

2022年4月29日(金)マレーシアでの法話より



2022/05/01

落ち着きのない人⑥-6

眠気の強い人も恐怖感に襲われる「ほんものの恐怖とは?⑥-5」の続き


uddhatā avūpasantacittā
興奮状態で、心が落ち着いてない


Uddhatāは、興奮していることです。心は野生の動物のようなものです。

一つの対象に集中することはできないのです。

2022/04/30

眠気の強い人も恐怖感に襲われる⑥-5

余計なことを妄想して怒りを抱く「ほんものの恐怖とは?⑥-4」の続き


thīnamiddhapariyuṭṭhitā
惛沈睡眠に纏われている


Thīnamiddhaは惛沈睡眠です。これは精神的な病気で、煩悩なのです。

単に疲れて眠くなったということだけでなく、心が活性化していない状態です。

2022/04/28

余計なことを妄想して、怒りを抱く⑥-4

欲が強い人は恐怖を呼び寄せる「ほんものの恐怖とは?⑥-3」の続き


byāpannacittā paduṭṭhamanasaṅkappā
異常な怒りがあり、常に不機嫌な気持ちでいる


異常な怒りとは、余計なことを妄想して怒りを抱くことです。

蚊に刺されてイヤな気持ちになることも怒りですが、異常な怒りではありません。

痛みは、妄想の結果ではないからです。

しかし、この世の中には何にたいしても文句を言う人がいます。