(増支部六集四十七「現見経」)
「第一の現見経」
証拠は目の前にある
「第一の現見経」の二番目の段落を読んでみます。
(「現見経」増支部六集四十七)
現見(現証)の定義を求める
今回取り上げる経典は「サンディッティカ・スッタ Sandiṭṭhika Sutta」です。パーリ経蔵の増支部に同じタイトルの経典が二つ収録されていますが、内容はほとんど同じです。
◎この法話は『パティパダー 2025年4月号 根本仏教講義』に掲載されなかった法話です。
この経典は解脱を目指して修行に励んでいる出家修行者たちに、どこに集中して、どこを観察すればよいかとポイントをまとめて、一つのテキストみたいにしています。だから、すごく短く語らなくてはいけないのです。短く語って、それを覚えておき、簡単に思い出せるようにしているのです。いわゆる修行中はちょっとでも心が乱れたり、心が他の方に行ってしまった瞬間で、この教えを思い出せますから、すぐに修行に戻ることが出来るのです。