6.謙虚さ(anatimānī)
善い習慣の6番目は、「アナティマーニー(anatimānī)」です。
これは、傲慢ではなく謙虚であることです。
なぜ、謙虚さを身につける必要があるのでしょうか?
謙虚な人は、現実的で、正直で、地に足が着いています。
私たちは地に足をしっかり着けて生きるべきであって、宙に浮いたようにフワフワしていてはいけません。
威張って傲慢で生きるべきではありません。
そのためには、謙虚で落ち着いている必要があります。
ブッダは私たちに、いつでも謙虚でいるようにとおっしゃいました。
謙虚でいることは、私たちが生きるうえで非常に重要なことです。
ブッダはとても謙虚な方でした。悟りを開く前、どの過去世においても菩薩として謙虚でいたことの例が、『ジャータカ物語(前世物語)』に記されています。
どの「生」でも、ブッダはずっと謙虚な性格でいたのです。
私たちも、謙虚さを習慣にし、身につけるべきです。
謙虚でいることは、悟りに達するために欠かせない要素なのです。
『慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』
「15の善習慣 6. 謙虚さ(anatimānī)」より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)