2023/08/05

【新刊】喜び〈Mudita〉 ー 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放し方


ブッダが教えた「喜びのこころ」とは?

(電子書籍が刊行されました。

喜びと充実感がこころに広がりますように😊🙏

よろしければ、ぜひご一読ください。





あなたは、他人の幸せや成功を素直に喜べますか?
もしそうだとしたら、あなたは幸せな人です。

しかし一般的に、多くの人は周りの人の幸せを見ると、どこかで嫉妬や不満、いらだちを感じてしまうものです。これは誰のこころにも潜んでいる苦しみをもたらすネガティブな感情です。

 

嫉妬は、自分のこころを貧しくし、不安や恨みを引き起こします。人間関係は悪くなり、対立や孤立が生まれます。嫉妬は苦しみを生み出すのです。

 

一方、他人の幸せを喜ぶことは、自分のこころを豊かにし、感謝や慈悲の気持ちを育てます。人間関係も良好になり、信頼や協力が生まれます。当然ストレスや不安は減っていくでしょう。

 

この本では、ブッダが教えた喜びの育て方嫉妬の対処法実践するためのヒントをわかりやすく紹介しています。

自分に合うものを選び、できるところから実践してみるとよいでしょう。

 

こころにわき起こってくる嫉妬に上手に対処し、喜び(muditā)を育てることによって、こころに穏やかさが広がるのが実感できるでしょう。 


「他人の幸せを喜べば、自分も幸せになる」――この本が、そんなシンプルで深い智慧を見いだす1冊になれば幸いです。

 

 (「はじめに:ブッダが教えた喜び〈muditā〉」より)

 

目 次


はじめに ブッダが教えた喜び〈muditā〉


第1章 幸せをもたらす4つのこころ


第2章 2つの喜び

ピーティ(pīti)

ムディター(muditā)


第3章 他者の幸せを喜ぶ「ムディター」

人の幸せを喜べない?

なぜ、ムディターを育てるのか?


第4章 喜びを奪う嫉妬

嫉妬は怒りの仲間

なぜ、嫉妬が生まれるのか?

嫉妬は似たもの同士のあいだで生まれる

嫉妬の2つの顔


第5章 嫉妬への3つの対処法

1 正見で「業(kamma)」を理解する

2 人は皆それぞれ――長所を活かす

3 嫉妬を手放す4つのステップ


第6章 喜び(ムディター)の瞑想

基準点は「自分」

喜び(ムディター)の瞑想対象は?

ライバルの成功を喜ぶと、こころがラクになる


第7章 喜びを感じる練習――日常生活の中で

自分には見えないところ

小さな喜びを見つける

他人の人生を基準にしない

人間性を高める材料


おわりに:他者の幸せを願う智慧


著者紹介


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

12歳のとき出家。スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で学士号(優等学位)を取得。最優秀賞受賞。博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、ヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、欧米、マレーシア、シンガポール、タイ、インド、スリランカの大学や寺院で、講演や法話をおこなう。
日本でもオンライン法話会や瞑想会を開催。
タイ国立マハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学発行『国際仏教ジャーナル誌』(査読付き)の英語エディター。

◎ブログ:Paṭisota ▸ https://patisota.blogspot.com
◎法 話:Youtube Channel ▸ https://www.youtube.com/patisota
オンライン法話会&書籍 ▸ https://sukhi-hotu.blogspot.com/2019/07/ven-chandima.html







2023/07/30

なぜ満たされないのか? 家族の問題/悩み「問題をつくるのは誰か?⑤」

 

欲と不満「問題をつくるのは誰か?④」からの続き


家族の問題


人がいつでも不満に思っている共通の問題のひとつに、結婚生活や家族についての問題があります。

既婚者だけでなく、未婚者も、「ひとりではさびしい」「パートナーがいない人生はつまらない」などと不満をこぼしています。

でも、結婚して何か問題にぶつかったときには、別の不平を言い始めるのです。

2023/07/25

六方を拝む青年/バラモン教の大長老〈ブッダに出会った人たち〉3-⑨

 

●六方を拝むシンガーラ


シンガーラ(Singala)という名の出来の悪い若者がいました。

シンガーラの父親は亡くなる直前に息子のことを心配して、「六方を礼拝しなさい」と告げました。

シンガーラは父親の遺言を守ろうと決意しましたが、肝心の「六方とは何か」ということを知らなかったため、どうすればよいのか分からす、東西南北上下の六方をただ闇雲に拝みました。

シンガーラは「人に言われたからやる」という性格で、自分でものごとをしっかり理解しようとしません。

2023/07/23

欲と不満「問題をつくるのは誰か?④」


問題の原因がわからない「問題をつくるのは誰か?③」からの続き


満足を知らない現代人


現代人は、忙しい生活を送っているため、心を「善」のほうに育てたり、やすらぎを育てたりするための時間があまりありません。


食べ物や住居、衣服など、必要なものは十分得ているにもかかわらず、そのあいだもずっと、心の幸福を犠牲にしながら、「どうすればお金がもっと儲かるのか」「どうすればもっと楽しみが得られるのか」といったことを追い求めているのです。


そして何か問題にぶつかったときには、いらだち、不平不満を言い、苦しみを増大させます。


さらには「この問題が起きたは〇〇のせいだ」と言い、問題を他人のせいにするのです。

2023/07/17

問題の原因がわからない「問題をつくるのは誰か?③」


迷信に頼らず、忍耐と理性を育てる「問題をつくるのは誰か?②からの続き


無 知


問題が起こったとき、「問題の原因がわからない」ことが多いものです。

なぜわからないのかというと、頭の中が自己中心的な欲や妄想でいっぱいになり、俗世間の暗い闇に覆われているからです。





何か不幸なことに遭うと、人は無知のせいで、間違った原因を考え、間違ったやり方で問題を解決しようとします。

自分が不幸になったのは、神や霊など外部の力によるものだと考え、祈祷したり、捧げ物をしたりして、問題を解決しようとするのです。

でも、そのようなことをしても問題は解決しません。

自分が不幸になっている原因は、自分にあるのですから。



多くの人は、「道徳や精神を育てることを通して自分の生き方を改善する努力」をしようとしません。

何か問題が起こったときには、祈ったり、宗教家に特別な儀式をしてもらえばいい、と間違った考えを持っているのです。



このような根拠のないことを信じているかぎり、「正しい見方でものごとを理解する智恵」を身につけることはできないでしょう。


(続きます)


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問題をつくるのは誰か? ➤ 目 次

Ven. Dr. K. スリダンマーナンダ長老〔著〕

出村佳子〔訳〕

"Who creates problems?" by Ven. Dr. K. Sri Dhammananda Thero

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