2 与えられていないものを取らない
身体で実践する善行為の2番目は、「与えられていないものを取らない」ことです。
これは、お金やモノだけではありません。多くの人がよくやっていることがあります。
それは、時間を取ることです。
たとえば、午前10時に取り引き先の会社で人と会う約束をしているとしましょう。
でも、自分が到着したのは午前11時。1時間、遅刻しました。
この場合、(もし理由がなく連絡もしなければ)相手の時間を取ったことになるでしょう。
なぜなら相手はその時間、ほかのことをせずに、自分のことを待っていたのですから。
あるいは、1時間前の9時に到着したとしましょう。
外で待ったり、時間をつぶしたりすることなく、相手に会いに行くとします。
この場合も問題です。
というのも、相手は別の仕事をしているからです。
したがって、遅刻することも、早く着きすぎることも、相手の時間を取ることにつながりますから、気をつけたほうがよいでしょう。
チャンディマ長老
『慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』
「10の善行為:2. 与えられていないものを取らない」より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)