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2023/09/07

慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉「はじめに―善習慣と善行為」より

 


はじめに――善習慣と善行為


「日々、心穏やかに生きていきたいんですが、どうすればよいのかわかりません……」


こういった質問をいただくことが、よくあります。

みなさんも、一度は疑問に思ったことがあるかもしれません。


ブッダは、「悩み苦しみをなくし、幸せにいたる道」を教えられました。

その道は「一つの道」ですが、聴く人がそれぞれ理解できるよう、ブッダはさまざまなアプローチをとって法(ダンマ)を説かれました。


本書では、私たちが幸せになるためにどうしても欠かせない「善い習慣(善習慣)」と「善い行為(善行為)」についてお話いたしましょう。


「善習慣」が15項目、「善行為」が10項目あります。

そのひとつひとつが互いに支え合い、協力し合い、連動し合いながら、心は少しずつ成長し、清らかになっていきます。

やがて、揺らぐことのない幸せが築かれ、涅槃に到達できるでしょう。


まず、「善習慣」とは何か、「善行為」とは何か、ということについてお話いたします。

「善習慣」と「善行為」の2つのセットがあります。

この2つのセットがそれぞれどのようなものかを理解するようにしてください。


その後、なぜこの2つのセットを実践することが必要なのか、ということについて学んでみましょう。


『慈経に学ぶ〈15の善習慣〉と〈10の善行為〉』
はじめに――善習慣と善行為より
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老著







2023/08/31

張りすぎず、緩みすぎず


ブッダが、ソーマ長老に「琴」のたとえを使って説いた有名な教え。

「琴」のかわりに「ギター」をたとえにして教えています。チャンディマ長老

(映像が表示されない場合は ⇒ こちら

 ↓  ↓  ↓ 

 



ブッダが説いたソーナ長老への教え


ブッダが、ソーナ長老に説いた有名な教えがあります。

ソーナ長老は在家のとき裕福で、琴の名手でした。

ある日、ブッダの教えを聴き、出家しました。

以来、悟りを目指して懸命に精進し、修行に励んでいました。

凄まじい精進にもかかわらず、なかなか悟りに達しません。


その様子を見たブッダは、ソーナ長老におっしゃいました。


「ソーナよ。琴はどうすれば美しい音色を奏でるだろうか?

 張りすぎた琴の弦は、美しい音色を奏でるだろうか?」


「いいえ、お釈迦様。張りすぎた弦は、美しい音色を奏でません」


「では、緩みすぎた琴の弦は、美しい音色を奏でるだろうか?」


「いいえ、お釈迦様。緩みすぎた琴の弦も、美しい音色を奏でません」


「それではソーナよ。張りすぎず、緩みすぎず、ちょうどよく張られた琴の弦は、美しい音色を奏でるだろうか?」


「はい、お釈迦様。張りすぎず、緩みすぎず、ちょうどよく張られた弦は、美しい音色を奏でます」


「ソーナよ、修行もそのようなものです。張りすぎず、緩みすぎないことが重要です」


この言葉を聞いたソーナ長老は、自分の修行が極端だったことに気づき、中道を実践しました。

その結果、ついに悟りに達したのです。


2023/08/24

喜びを奪う嫉妬『喜び〈Mudita〉ー 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる: 嫉妬の手放し方 』より


喜びを奪う嫉妬


嫉妬は、こころに自然にわき起こってくる感情です。

誰もが持っている感情であり、煩悩としてこころの中に潜在しているものです。


これは幼い子どもを見てもわかるでしょう。

ときどき兄弟同士や友だち同士で嫉妬していることが見えますね。


「お兄ちゃんばかりママにかわいがられている……」

「自分ばかり叱られる……」

「あの子ばかり先生に褒められている……」というように。






嫉妬は、誰かと比べたときにわき起こってくる暗い気持ちです。

強弱の差はあれ、誰もが持っているものです。

ですから「嫉妬が強いから自分はダメだ、なさけない」

などとネガティブにとらえるのではなく、

「嫉妬は誰にでも起こりうるものだ」と、まず理解してください。


嫉妬がこころに生じたときには、それを正直に観て、上手に対処していくことが大切です。

そのために「他者の幸せを喜ぶムディター」を使うのです。

これが私たちがすべきことです。


「第4章 喜びを奪う嫉妬」より



『喜び〈Muditā〉― 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放しの方』
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老





2023/08/18

チャンディマ長老の雨安居 in マレーシア│オンライン法話会につきまして

 

こんにちは。

6月にチャンディマ長老の「オンライン法話会」を開催してから2か月がたちました。
この間、メールやお問合せくださった方、ありがとうございました。


チャンディマ長老は6月下旬からマレーシアに滞在され、
現在、雨安居に入られていらっしゃいます。

マレーシアに到着されたその日から、各地で毎日、ときには1日に2つや3つのお寺で、
法話や瞑想会をされていらっしゃいます。

オンライン法話会は少し先になりそうですが、
もし開催できそうでしたら、またお知らせさせていただきます。


チャンディマ長老にご承諾を得て、一部、写真をシェアさせていただきます。
穏やかな笑顔があふれています!
Sadhu Sadhu Sadhu!


Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia

Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia

Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia
Bhante Chandima Gangodawila Vassa in Malaysia

2023/08/10

ブッダが説いた喜び(Muditā:ムディター)とは?

チャンディマ長老からのメッセージです。




日本の法友の皆さまへ

本日、11冊目の日本語の本(電子書籍)となる
『喜び〈ムディター〉―― 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放しの方』
が刊行されました。


この本では、まず「一般的な喜び」と「ブッダが説いた喜び(ムディター)」の違いについて述べています。

喜びがすべて幸せをもたらすわけではありませんから、区別して理解することが大切です。


次に、ブッダが説いた喜び(ムディター)とは何かについて述べていきます。


ムディターとはどのようなものでしょうか?


それは、シンプルに言えば「Wholesome Unselfish Joy」です。


つまり、ムディターには次の2つの要素がなければなりません。

・善(kusala)であること

・自己中心性(エゴ)がないこと

です。


また本書では、「嫉妬をどう扱うか」という重要な点にも詳しく触れています。


嫉妬の感情を、「ムディターを育てるための実践要素」としてとらえるとよいでしょう。


嫉妬に負けることなく、「他者の幸せを喜ぶムディター」を育てるための、さまざまな実践法が、この本で紹介されています。

できるところから実践してみてください。


この最新刊を日本の皆さまにお届けできることを大変嬉しく思います。


皆さまが健康で幸せでありますように!

生きとし生けるものが幸せでありますように!


バンテ. Dr. ガンゴダウィラ. チャンディマ


  

Source: Patisota Facebook


2023/08/05

【新刊】喜び〈Mudita〉 ー 他人の幸せを喜ぶ人は幸せになる:嫉妬の手放し方


ブッダが教えた「喜びのこころ」とは?

(電子書籍が刊行されました。

喜びと充実感がこころに広がりますように😊🙏

よろしければ、ぜひご一読ください。





あなたは、他人の幸せや成功を素直に喜べますか?
もしそうだとしたら、あなたは幸せな人です。

しかし一般的に、多くの人は周りの人の幸せを見ると、どこかで嫉妬や不満、いらだちを感じてしまうものです。これは誰のこころにも潜んでいる苦しみをもたらすネガティブな感情です。

 

嫉妬は、自分のこころを貧しくし、不安や恨みを引き起こします。人間関係は悪くなり、対立や孤立が生まれます。嫉妬は苦しみを生み出すのです。

 

一方、他人の幸せを喜ぶことは、自分のこころを豊かにし、感謝や慈悲の気持ちを育てます。人間関係も良好になり、信頼や協力が生まれます。当然ストレスや不安は減っていくでしょう。

 

この本では、ブッダが教えた喜びの育て方嫉妬の対処法実践するためのヒントをわかりやすく紹介しています。

自分に合うものを選び、できるところから実践してみるとよいでしょう。

 

こころにわき起こってくる嫉妬に上手に対処し、喜び(muditā)を育てることによって、こころに穏やかさが広がるのが実感できるでしょう。 


「他人の幸せを喜べば、自分も幸せになる」――この本が、そんなシンプルで深い智慧を見いだす1冊になれば幸いです。

 

 (「はじめに:ブッダが教えた喜び〈muditā〉」より)

 

目 次


はじめに ブッダが教えた喜び〈muditā〉


第1章 幸せをもたらす4つのこころ


第2章 2つの喜び

ピーティ(pīti)

ムディター(muditā)


第3章 他者の幸せを喜ぶ「ムディター」

人の幸せを喜べない?

なぜ、ムディターを育てるのか?


第4章 喜びを奪う嫉妬

嫉妬は怒りの仲間

なぜ、嫉妬が生まれるのか?

嫉妬は似たもの同士のあいだで生まれる

嫉妬の2つの顔


第5章 嫉妬への3つの対処法

1 正見で「業(kamma)」を理解する

2 人は皆それぞれ――長所を活かす

3 嫉妬を手放す4つのステップ


第6章 喜び(ムディター)の瞑想

基準点は「自分」

喜び(ムディター)の瞑想対象は?

ライバルの成功を喜ぶと、こころがラクになる


第7章 喜びを感じる練習――日常生活の中で

自分には見えないところ

小さな喜びを見つける

他人の人生を基準にしない

人間性を高める材料


おわりに:他者の幸せを願う智慧


著者紹介


チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
Ven. Dr. Chandima Gangodawila

12歳のとき出家。スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で学士号(優等学位)を取得。最優秀賞受賞。博士号を取得。
カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、ヴィクトリア大学で教鞭を執る。
現在、欧米、マレーシア、シンガポール、タイ、インド、スリランカの大学や寺院で、講演や法話をおこなう。
日本でもオンライン法話会や瞑想会を開催。
タイ国立マハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学発行『国際仏教ジャーナル誌』(査読付き)の英語エディター。

◎ブログ:Paṭisota ▸ https://patisota.blogspot.com
◎法 話:Youtube Channel ▸ https://www.youtube.com/patisota
オンライン法話会&書籍 ▸ https://sukhi-hotu.blogspot.com/2019/07/ven-chandima.html







2023/06/25

パティパダー誌で掲載させていただいてから4年! ことしの雨安居

 


チャンディマ長老のご法話を『パティパダー』誌(2019年7月号)で翻訳連載させていただいてから、はや4年が経ちました。

いつもオープンな心で、惜しみなく法を説いてくださり、ありがとうございます。心より感謝申し上げます。

2023/06/24

ウペッカー:とらわれのない心の平静さ(捨覚支)


捨覚支(upekkhā-sambojjhanga)の栄養素


多くの方にとって捨(ウペッカー)を実践することは、むずかしいことです。

何かを見たり聞いたりすると、どうしてもそれにとらわれ、楽しくなったり、嬉しくなったり、悲しくなったり、腹が立ったりして、心に何かしら波が起こり、揺れ動くからです。

なぜ、揺れ動くのでしょうか?






心に「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」があるからです。


この「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」の波が消えて、穏やかに平静でいることが、ウペッカーなのです。

ウペッカーは、七覚支の中で最も高いレベルの覚支です。


では、ウペッカー(捨)を育てる栄養はなんでしょうか?


感情にとらわれず、何にも執着しないことです。

見たものや聞いたものなど「眼・耳・鼻・舌・身・意」で認識したものにたいして、ただ冷静に、客観的に観察していることです。


そこで、が生じたとき、それをありのままに見て如理作意をよく実践することにより、捨覚支が生じます。

さらには、捨覚支を完成へと導いてくれるのです。


 

2023/06/08

こころの落ち着き(定)と智慧がそなわっている人




ブッダはおっしゃいました。


無知な人に、心の落ち着き(定)はなく、

心の落ち着きがなければ、智慧はあらわれない。

心の落ち着きと智慧がそなわっている人こそ、

涅槃の近くにいる。