2023/06/25

パティパダー誌で掲載させていただいてから4年! ことしの雨安居

 


チャンディマ長老のご法話を『パティパダー』誌(2019年7月号)で翻訳連載させていただいてから、はや4年が経ちました。

いつもオープンな心で、惜しみなく法を説いてくださり、ありがとうございます。心より感謝申し上げます。

2023/06/24

ウペッカー:とらわれのない心の平静さ(捨覚支)


捨覚支(upekkhā-sambojjhanga)の栄養素


多くの方にとって捨(ウペッカー)を実践することは、むずかしいことです。

何かを見たり聞いたりすると、どうしてもそれにとらわれ、楽しくなったり、嬉しくなったり、悲しくなったり、腹が立ったりして、心に何かしら波が起こり、揺れ動くからです。

なぜ、揺れ動くのでしょうか?






心に「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」があるからです。


この「貪(欲)・瞋(怒り)・痴(無知)」の波が消えて、穏やかに平静でいることが、ウペッカーなのです。

ウペッカーは、七覚支の中で最も高いレベルの覚支です。


では、ウペッカー(捨)を育てる栄養はなんでしょうか?


感情にとらわれず、何にも執着しないことです。

見たものや聞いたものなど「眼・耳・鼻・舌・身・意」で認識したものにたいして、ただ冷静に、客観的に観察していることです。


そこで、が生じたとき、それをありのままに見て如理作意をよく実践することにより、捨覚支が生じます。

さらには、捨覚支を完成へと導いてくれるのです。


 

2023/06/18

自ら確かめること/リーダーたち〈ブッダに出会った人たち〉3-⑤

  

●指導者たち


当時のインドの政体は王政が多く、マガダ国もコーサラ国も王政でした。

しかし中には、ヴァッジ国(Vajji)やマッラ国(Malla)などの民主的共和制の国もありました。

お釈迦さまはそのような国々でも、指導者たちに法を説かれていたのです。

2023/06/17

まえがき『ヴィパッサナー瞑想の教科書:マインドフルネス 気づきの瞑想』




ヴィパッサナー瞑想の実践入門書として、
米国で出版されて以来、20年以上(現在30年近く)にわたって読みつがれ、
世界24カ国語に翻訳されているベスト & ロングセラー。


まえがき  Preface


私の経験では、何か新しいことを説明するときに皆さんに理解していただくための最も効果的な方法は、できるだけ易しい言葉を使うことであることがわかりました。

2023/06/11

国の王様:ビンビサーラ王・アジャータサットゥ王・コーサラ王〈ブッダに出会った人たち〉3-④

 

国の王様たち


●ビンビサーラ王とアジャータサットゥ王



当時のインドの大国の一つ、マガダ国の王様、ビンビサーラ王(Bimbisara)は、平和を好む落ち着きのある素晴らしい王様でした。

古くからお釈迦さまの友人であり、仏教に帰依していました。

竹林精舎という寺を建立して、お釈迦さまとサンガ(僧団)にお布施したのをはじめ、常に仏教を保護していました。


ところが、王の息子であるアジャータサットゥ(Ajatasatthu)は、デーヴァダッタに唆されて、この素晴らしい父親を牢獄に監禁し、殺したのです。

2023/06/08

こころの落ち着き(定)と智慧がそなわっている人




ブッダはおっしゃいました。


無知な人に、心の落ち着き(定)はなく、

心の落ち着きがなければ、智慧はあらわれない。

心の落ち着きと智慧がそなわっている人こそ、

涅槃の近くにいる。

2023/06/04

大商人アナータピンディカ〈ブッダに出会った人たち〉3-③


学問のないチューラ・パンタカ/便所掃除の不可触賤民〈ブッダに出会った人たち「来たれ見よ3-②」からの続き


●大商人アナータピンディカ



大商人の中で有名な人は、在家仏教徒の第一人者、アナータピンディカ (Anathapindika) です。

アナータピンディカは非常に心のやさしい人で、惜しみなく貧しい人たちを助けていました。

2023/06/01

こころの安穏と智慧に導く「正定 Sammā-Samādhi」とは? 八正道⑨│チャンディマ長老 法話会

 





2023年6月11日(日)午前10時00分より、

第24回 チャンディマ長老 法話会

苦を超える道 │八正道⑨

こころの安穏と智慧に導く「正定」とは?

をオンラインzoomで開催いたします。


今回は、八正道の8番目の道「正定Sammā-Samādhi)」です。

現代では気づきだけに重点が置かれ、定(サマーディ)は軽視されがちです。

でももし定(サマーディ)が必要なければ、ブッダは「八正道の8つの道の中のひとつ」には含めなかったでしょう。

「八正道の正定(サンマー・サマーディ)」と「一般的な定(サマーディ)」には違いがあります。

ブッダが説いた「正しい定」についてご一緒に学んでみましょう。

はじめての方も歓迎です。どうぞお気軽にご参加ください。


■ 内容 法話会

こころの安穏と智慧に導く正定 Sammā-Samādhiとは?│八正道 ⑨


■ 講師 チャンディマ・ガンゴダウィラ長老
(Bhante Dr. Gangodawila Chandima)
  通訳 出村佳子


■ 日時 2023年6月11日(日)午前10時00分から

■ お申し込み ≫ https://forms.gle/2pkLA1Hb9e3iAjUs5
6月11日午前9時までに参加フォームからお申込みお願いいたします。


※前日中にZoomのパスコード等を、ご記入いただいたメールアドレスにお送りします。10日以降に申し込まれた方には当日の開始時間前までにお送りします。

※お申込み後、受付完了メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダのご確認をお願いいたします



■ ご喜捨 ≫ https://sukhi-hotu.blogspot.com/2020/01/support.html
チャンディマ長老(Paṭisota)にお布施されたい方は、通信欄/お名前のあとに「チャンディマ長老お布施(チャンディマチョウロウオフセ)」等とご記入の上、お振込みお願いいたします。お名前とともにチャンディマ長老にお届けいたします。


■ Zoomによるオンライン開催になります。
よろしければビデオ・オンでご参加
いただけますようお願いします。


生きとし生けるものが幸せでありますように


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チャンディマ・ガンゴダウィラ長
Bhante Gangodawila Chandima

スリランカの国立スリジャヤワルダナプラ大学で学士号(優等学位)を取得。最優秀賞。博士号を取得。カナダに渡り、ブリティッシュコロンビア大学で4年間、仏教チャプレンを務め、さらにヴィクトリア大学で教鞭を執る。現在カナダを中心に、イギリス、アメリカ、マレーシア、タイ、インド、スリランカの大学や寺院で講義や法話をおこなっている。日本でもオンライン法話会を開催。タイ国立マハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学発行『国際仏教ジャーナル誌』(査読つき)の英語エディター。

◎ ブログ:https://patisota.blogspot.com/
◎ 法話Youtube(英語):https://www.youtube.com/patisota
◎ Facebook:https://www.facebook.com/patisotaorg
◎ 電子書籍:https://sukhi-hotu.blogspot.com/2019/07/ven-chandima.html



生きとし生けるものが幸せでありますように


2023/05/25

学問のないチューラ・パンタカ/便所掃除の不可触賤民〈ブッダに出会った人たち〉3-②

 

卓抜した天才/修行に励む行者〈ブッダに出会った人たち〉来た見よ3-①からの続き

 

●学問のないチューラ・パンタカ



2
行の句も覚えられないチューラ・パンタカ(Cula Panthaka)という若者がいました。

優秀な兄のマハー・パンタカ(Mahā Panthaka)に連れられて出家したものの、学問がなかなか進みません。

出家して3ヶ月間たったのに、2行の句も覚えられず、すぐに忘れてしまうのです。

2023/05/24

『ヴィパッサナー瞑想の教科書:マインドフルネス 気づきの瞑想』新装版で再刊!

   


拙訳書刊行のお知らせです。

ヴィパッサナー瞑想の教科書:マインドフルネス 気づきの瞑想

 バンテ・ヘーネポラ・グナラタナ【著】 出村佳子【

が徳間書店より、新装版で再刊されます


ヴィパッサナー瞑想の実践入門書として、

米国で出版されて以来、20年以上にわたって読みつがれ、

世界24カ国語に翻訳されているベスト & ロングセラー。


仏教の知識がなくともわかる平易な言葉で、

ヴィパッサナーを実践するために必要な情報を余すところなく伝えるものです。


ジョン・カバット・ジン(マサチューセッツ大学医学部名誉教授)や

ラリー・ローゼンバーグなど多くの瞑想指導者、実践者が絶賛する名著。


『マインドフルネス:気づきの瞑想』(サンガ/絶版)の訳を見直し、

再刊行するものです。


ヴィパッサナー瞑想に興味を持ったら、まずは手にしてほしい一冊です。

(紹介文より)


よろしければ、書店等でお手に取っていただければ幸いです。


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バンテ・ヘーネポラ・グナラタナ

12歳のときスリランカのマランデニアで出家。1947年、20歳のときキャンディで具足戒を受けて正式な僧侶(比丘)になる。ガンパハのヴィディヤセーカラ・ジュニアカレジ、ケラニアのヴィディヤランカーラ・カレジ、コロンボのブッディスト・ミッショナリー・カレジを卒業。その後インドに渡り、マハーボーディ・ソサエティで5年間伝道活動。1973年から1988年までアメリカ大学で仏教僧として務める。アメリカ大学で哲学博士号取得。1982年、ウェストバージニア州(シェナンドーバレー近郊)の森林に僧院と瞑想センター「バーワナー・ソサエティ」をマシュー・フリックステインと共に設立。



生きとし生けるものが幸せでありますように