親が子どもを正そうとするとき…、妻が夫を正そうとするとき…、夫が妻を正そうとするとき…、上司が部下を正そうとするとき…、私たちは一方的に説教するということがよくあります。
ですが、説教してもあまり意味がありません。効き目はほとんどないのです。
そこで、説教するのではなく、相手の意見を聞いて、理解しながら、客観的に事実を語る「対話」が、有効的で、役に立ちます。
私たちの悪いところは、一方的に話すということです。
対話をしようとしないのです。
私も講演するときはいろいろ工夫をしています。
くだらないことや冗談を言ったりして、皆さまの頭のなかだけでもいっしょに対話しましょうという感じで話すのです。
話すときは、相手が理解して納得がいくよう、努力しなくてはなりません。
また、相手に「どう思いますか?」と聞いたり、相手の話にたいして「そうですか」「なるほど」などと言ったりして、対話をするのです。
もし、ちょっと間違ったところが見えたら、「ここはこうしたらどう?」とか言い、そうやってお互いに話し合って対話することが必要です。
これが人を育てる方法です。
自分が上に立って人を育てるのではありません。
人に指図するのではなく、互いに対話し、話し合って、合意に達するのです。
これは結構、自分がしっかりしていないとできることではありませんが、心が成長すればするほど、相手のことを理解することができるでしょう。
理解があれば、いつでも相手と合意に達することができるのです。
(続きます)