対機説法:医者が薬を処方するように「来た見よ2-④」からの続き
3 お釈迦さまに出会った人たち
お釈迦さまは悟りを開かれた日から涅槃に入られる日まで、無数の人々に出会い、法を説かれ、人々の苦しみを解決し、悟りに導かれました。
その代表的な方々を何人かご紹介しましょう。
対機説法:医者が薬を処方するように「来た見よ2-④」からの続き
お釈迦さまは悟りを開かれた日から涅槃に入られる日まで、無数の人々に出会い、法を説かれ、人々の苦しみを解決し、悟りに導かれました。
その代表的な方々を何人かご紹介しましょう。
そこで、①始める努力、②継続する努力、③困難を乗り越える努力、
これらが「精進覚支」を育てるために必要な要素です。
これら3つの要素をありのままに観察し(如理作意)、多く実践することによって、精進覚支が生まれます。
さらには完成へと導いてくれるのです。
Ārambhadhātu(アーランバダートゥ)とは、始めること、開始すること、起動すること、という意味です。
力を起こして行為を始めることであり、あらゆる努力の出発点になります。
どんな行為をするときでも、善い行為をするときにはとくに、この「起動の要素」は欠かせません。
善い行為をしよう、悪い行為をやめよう、戒律を守ろう、瞑想をしよう、心を育てよう、善い道を歩もう、心を清らかにしようなどと、新たに行動を起こそうとする力が必要なのです。
頭の中でただ考えているだけでは、行動に移せませんね。そのときは、とにかく始める努力が必要なのです。
このように心のエネルギーを起動させ、努力のエネルギーを引き起こすことが、精進覚支の1番目の要素です。
まず、ここから始めるのです。
チャンディマ・ガンゴダウィラ長老(著)
『こころの栄養―5つの蓋と7つの悟りの要素〈五蓋と七覚支〉
ありのままに見る智慧』より
苦しみを解決する人・解決できない人「来た見よ2-③」からの続き
お釈迦さまは、人々が抱えている苦しみや問題を解決するために「対機説法」という方法を用いて法を説かれました。
対機説法とは何でしょうか?
苦しみは誰にでもあります。
むかしの人にも現代人にも、男性にも女性にも、子供にも大人にも、金持ちにも貧しい人にも、教養のある人にもない人にも、誰にでもあるのです。
年齢、性別、生まれ、職業、地位、お金の有無、知識の有無に関係なく、すべての人に苦しみがあるのです。
苦しみは皆、平等です。
しかし、その質や量は同じではありません。
立っているときも、歩いているときも、
座っているときも、横になっているときも、眠っていないかぎりは、
慈しみの念(sati)を保ってください。
これは梵天の(崇高な)生き方であると言われています。
このように実践する人は、
邪見を乗り越えます。
いつでも戒を保ちます。
正見が得られます。
諸々の欲望にたいする執着がなくなります。
輪廻を繰り返すことはありません。
母体に宿ることはもうありません。
宗教のあやまち「来たれ見よ2-①」からの続き
形而上学的な観念を語ることには意味がない、とお釈迦さまは教えられました。
魂はあるかないかとか、天国はあるかないかなど、試す方法もなく、証拠もないことは考えてはいけません、時間の無駄ですと。答えに終わりがないから禁止なされたのです。
そこでお釈迦さまがハイライトして説かれたのは、すべての生命が日々なまなましく経験している苦しみや不安、悩み、死の恐怖などについてです。
これならどなたにでも直接関係があることですから理解できるしょう。
仏教以外の宗教は、社会の差別制度のことを説き、「なぜ差別があるのか」ということを解明しようとしていました。そうすると、ある宗教と別の宗教の説明に違いが生じてきます。
「来たれ見よ:誰でもチャレンジできる仏教実践」はじめに からの続き
これは仏教の有名なスローガンです。パーリ語では、Ehipassiko。
いわゆる仏教は世間の人に向かって自由に話しかけています。
すごい教えだから信じなさいと強引に押し付けるのではなく、ちょっと試してみたらいかがでしょうか、見てみたらどうでしょうか、という自由な態度をとっています。
誰が来て、何を調べても、こちらは大丈夫です、というかなり強気の態度でもあります。
誰でも "Come and See" 来て見てください。どうでしょうか、と。
教えには自信がありますし、万が一欠陥があるということはありません。
それで、これはどういう意味なのかと話を進めていきたいと思います。
2023年4月22日(土)午前9時30分より、
第23回チャンディマ長老法話会
「Happy Vesak! 釈尊祝祭日ウェーサーカ祭法話」
をオンラインZoomで開催いたします。
ブッダの降誕・成道・般涅槃をお祝いするウェーサーカ祭。
法(ダンマ)を理解し、
幸せで安穏でありますように。
はじめての方も歓迎です。どうぞお気軽にご参加ください。