2018/10/03

【Q&A】ブッダの教えとは?①


グナラタナ長老への質問



Q:質問


なぜ私たちは「気づき(マインドフルネス)の実践」をし、さらに「ブッダの教えを学ぶ」べきなのでしょうか? 

現実の本質や存在の問題について語っている哲学などとブッダの教えは、どのように異なるのでしょうか?



グナラタナ長老〔著〕/出村佳子〔訳〕




A:回答ーグナラタナ長老



ブッダの教えと、哲学的な思想とのあいだには大きな差があります。ブッダの教えは知識や知的好奇心を満たすために学ぶ哲学や思想とは異なるのです。



ブッダは生と死のくり返し、つまり輪廻転生を乗り越える方法を発見し、人々に教えられました。



ご自身が輪廻転生を限りなく繰り返した後、ついにこの輪廻の苦しみを解決する道を見いだしたのです。

その道は、推論的な方法ではなく、実用的で現実的、具体的な実践法です。



まず、ブッダが教えた戒律は、心を訓練し、人生をシンプルにし、覚りの道へと導くための体系的な訓練です。

これは、人が世の中で幸せに生きるための明確なガイドラインになります。



また、私たちが「心が実際どのように働くのか」ということを観察できるよう、導いてくれます。これは単に知的に面白いとか刺激的といったものではありません。



ッダの教えは私たちに、悩み苦しみを引き起こす心と行動の悪い癖をやめるよう、その手段を与えてくれます。つまり、それは単なる思想や洞察ではなく、解脱と覚りへ導く完成された教えなのです。


(続きます)

バンテ・グナラタナ(グナラタナ長老)
『仏教Q&A』(パティパダー10月号)

2018/09/30

預流果に覚る条件〈もくじ〉

『マハーナーマ経(Mahānāma suttam)

 スマナサーラ長老法話

預流果に覚る条件:マハーナーマ経

 ①預流果に覚る条件(その①)

 ②預流果に覚る条件(その②)

 ③預流果に覚る条件(その③)

 ④預流果に覚る条件(その④)

 ⑤預流果に覚る条件(その⑤)

 ⑥預流果に覚る条件(その⑥)

 ⑦預流果に覚る条件(その⑦)


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預流果に覚る条件

法話:アルボムッレ・スマナサーラ長老

編集:出村佳子

根本仏教講義 ➤ 目 次

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生きとし生けるものが幸せでありますように

2018/09/29

たとえば、嘘をついたら…


自分を慈しみ、大切にすることは、利己的なことではありません。ですから、自分に害をもたらす薬物や飲酒、悪い食習慣、喫煙、愚かな行為、休養不足などで自分を傷つけないよう、心と身体を大切にしてください。

たとえば、嘘をついたら、相手を傷つけるよりも先に自分が傷つきます。

他の生命を殺したり、与えられていないものを取ったりすると、最初に傷つくのは自分なのです。

したがって、自分を慈しみたければ、自分を害する行為をやめなければなりません。


自分を害する行為をやめると、正直さや注意力、智慧が育っていきます。こうして心は苦しみから解放されるのです。



『慈悲の瞑想』グナラタナ長老著、出村佳子訳


生きとし生けるものが幸せでありますように